11月20日 衆知のカクテル~このネーミングがいい(#546)
専制は永続したためしがない。衆知を集めることが肝心だ――松下幸之助さんは、このように言います。
「衆知を集める」というのは、松下さんの持論であり、松下政経塾の塾訓も下記のようになっています。
素直な心で衆知を集め、自修自得で事の本質を究め、日に新たな生成発展の道を求めよう
「衆知を集める」ということで私が思い出すのは、新入社員研修のときにやったNASAが開発したワークです。
細かいことは憶えていませんが、こういうものだったと思います。
- 答えがあるのかないのかよく分からない問題を、まず一人で考える
- 次に、チームで同じ問題を考えて答えを出す
- この問題には実は答えがあり、それに沿って個人の点数の平均点とチームの点数を計算させる
これが、不思議なことに、どのチームでも個人の点数の平均点よりチームの点数のほうが上でした。
普通に考えれば、個人の点数の平均点とチームの点数はさほど変わらない、またチームによっては個人の点数の平均点が上回るはずだ、と思うのですが、他の組織でやったときも、同じようにチームの点数のほうが高くなるのだそうです。
なぜこうなるかというと、この問題は多くの観点から検討しないと正解がでない問題であり、個人で考えるとどうしても検討不足になる。実際、クラス全体で自分のチームの点数よりも高い得点をあげていた個人は、2、3人(5%程度)でした。
我々はこのワークを通じて、衆知を集めることの重要性を学んだ――はずだったのですが、現場に出て、自分たちがリーダーになった頃には、すっかり忘れていたのでした。
ところで、内容とは関係はないけれど「衆知のカクテル」というネーミングは素晴らしいと思いました。松下さんが、昭和の経営者の中でもカリスマ中のカリスマになっているのは、このようなネーミングセンスにあるのではと密かに思っています。
今日の一言)衆知を集めることの重要性を知る人は多いが、実際に衆知を集めている人は少ない。
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見込み客には会えるのに、なかなか提案や見積に進めない営業マンっていますよね?
ほとんどの場合、初回訪問で持っていく商談ツールに問題があるようです。
まさかとは思いますが、会社から与えられた商品パンフレットなんかで説明してはいないですよね?
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本年の一日一言は、『松下幸之助 成功の金言365』を毎日1ページずつ読んで、自問自答するという趣向です。
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