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正しい情報を得て、読み取るチカラ

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最近の報道で、興味深いものがありました。NHKのサイトにも掲載されています。

自民党"財政本部"が2つ!?新たな主導権争い勃発か」(NHK政治マガジン)

今秋の自民党総裁選挙で争った総理大臣の岸田文雄と、政務調査会長の高市早苗。その2人のもとに財政政策を議論する2つの組織が発足した。岸田のもとにできた組織の最高顧問は党副総裁の麻生太郎高市のもとにできた組織の最高顧問は元総理大臣の安倍晋三

同じ党の中で何やってんだ、という話はさておき、それぞれの組織の目的と立ち位置は何なのか、に興味が湧きました。

党総裁の岸田直轄の「財政健全化推進本部(=以下、健全化本部)」と、政務調査会長の高市のもとに設置された「財政政策検討本部(=以下、検討本部)」だ。

どちらも財政のことにフォーカスしているように見えますが、目的は全然違うようです。健全化本部の目的は、お金をしっかり集めること。一方で、検討本部のほうは、どのようにお金を使うか、ということ。シンプルに言えばそういうことだと思います。

よく「財政赤字」という言葉を耳にしますし、「国債は国民の借金」という言い方をする人もいます。一方で、その逆、つまり「国債は政府の借金であって、国民の借金ではない」という話も聞きます。どちらが本当なのか、分かりづらいですよね。

分かりづらい原因の一つが、財務省のホームページの作り方、データの公開の仕方です。

財務省のホームページには、一般会計と特別会計が別々に掲載されています。さらに、一般会計だけ見ても、部門ごとに歳入と歳出を別々のPDFにしています。いわゆる、B/S(貸借対照表)になっていないのですね。さらに何種類ものPDFに分かれています。これを読み解ける報道記者はいるのでしょうか。

となると、財務省が記者に配布するペライチを報道するしかない。つまり、財務省の意図通りの報道になるのですね。なので、僕たちが細かいことまで含めた事実を知りたければ、このサイトをあちこち見て回らざるを得ないわけです。

財務省の例で説明いたしましたが、これは一事が万事、他のことでもそうです。報道番組、あるいはワイドショーで報じられる程度の情報で、全てを理解したつもりになっている人って多い気がしています。

まあ、他人のことは知りませんが、少なくとも僕自身は正しい情報を認識していたい。Yahoo!のトップページのニュースの見出しだけ読んで、ニュースの中身を理解したつもりになってはいけない、と再認識した今日この頃です。

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