働き方改革が、いつの間にか残業削減の話になっている件
厚生労働省の「働き方改革」のページを見ると、とにかく「長時間労働の是正」にフォーカスしているしているのが気になります。もちろん、子育てとか介護といったことも書かれているのですが、「働き方改革」のはずなのに、「暮らし方」の話に終始しているようなんですよね。
世間的にも、やたらと時短、労働時間の短縮、残業時間の削減といった話が多いのですが、じゃあ仕事の成果はどうするんだ?という話がないがしろにされているような。 Facebookでお友達になっていただいている、シンフォニーマーケティングの庭山社長が、こんなことを書かれていました。
テレワーキング、フリーアドレス、副業解禁、残業禁止。優しそうに見えるこうした動きをよく見ると、すべて「勤務態度」や「時間」ではなく、「パフォーマンス」や「生み出した価値」で評価するという「成果主義」に向かっているように見える。その先は収入格差の社会だ。
この辺りが認識されず、「残業は良くない、減らそう」「労働時間を減らそう」という議論になっていることが、とても問題だと感じています。こういうことを主張する人ばかりでは、庭山社長が最後に書かれているように「収入格差」の方向に向かってしまいますし、そしてそれは収入の多い人がもっと増えていくというよりは、働き方改革を誤解した人たちが、自らの収入が増えない方向、下手をすると下がっていく方向に向かっていく、ということのような懸念を感じます。
僕自身、長時間労働を不満に感じたことがなく、むしろその頃は楽しんで仕事に取り組んでいたので、労働時間に不満を感じる人の気持ちが分かっていないところがあります。しかし、成果を上げずに早く帰る、というのは違うかなと思ったり。難しいところではありますが、成果をあげた上で、みんなが早く帰り、プライベートの時間をしっかり確保する。そんな会社にするには、どうするか、どこをしっかり取り組み、どこを諦めるか。そんな議論になっていきたいものだと感じる今日この頃です。