根拠なき不安を排除できるとスムーズになる物事は多いと思う
当社は「スマートデバイスの法人導入支援」が本業であるわけですが、中にはお客様の企業内で、「よく分からないけど不安」という方がいらっしゃいます。いわゆる、セキュリティ面に対する不安である事が多いのですが、ほとんどの場合は「何に不安なのか分からないけど不安」というもの。つまり、「当社にとってセキュリティとはどうあるべきで、これはここがこうなっているから不安」とか「ここが不足しているから不安」というわけではないのですね。つまり「根拠なき不安」なのです。
これは同様のことは世間にもあって、少し前までは「監視カメラ」に対する不安とかアレルギーがあった記憶があります。街なかに無数の監視カメラが存在します。自治体で運営しているものもあれば、商店街で独自に設置しているものもあります。殺傷事件のあった秋葉原には、現在多くの監視カメラが設置されています。
「悪いことをしているわけではないけれど、監視されているのは気持ちが悪い」
なるほど、僕はこういう感情を持ったことが無いですが、言わんとしているところは分かる気がします。理解は出来ませんが。
日本の世論2013:毎日新聞・埼玉大共同調査(その1) 「不安」と「幸福感」同居(毎日新聞 2013/12/26)
本記事は多岐にわたった調査になっていますが、冒頭に監視カメラに触れた一文があります。
ほぼ100%の人が防犯対策としての監視カメラを容認したのも、人々の日常の不安感を印象づけた。
意識はここ数年でずいぶん変わっているのですね。決して「日本は安全な国」と言い切れない時代になってきた背景もありますが、監視されることを無闇に不安と思う人が減ったということですね。
根拠なき不安は、結局のところは「根拠なき」をきちんと考え、何に不安なのか、根拠あるものに変え、それをどうやったら排除できるか、という議論できる位置に持ってくることからなのだと思います。「なんとなくイヤ」ではなく、何がイヤなのか、なぜダメなのか、をきちんと整理し、メリットがデメリットを上回ることができればいいのだろうと感じた今日この頃です。