御社で使っているサービスを売ってください

最近、iPadなどの導入支援の延長線で、クラウドサービスのご紹介をする機会が増えてきました。先日、初めてお伺いした企業の担当者の方がおっしゃった言葉です。

「御社で利用されているのはなんですか？」

僕は素直に、GoogleApps、社内コミュニケーションツールのチャットワーク、情報共有ツールとしてbigtincan hub、CLOMOのMDM機能、Evernote Businessなどをご紹介したところ、いたく喜んでくださいました。「どうされたのですか？」とお伺いしてみると、

「出入りのシステム会社に相談すると、あちこちから自社で使っていないものを引っ張ってくるのだけど、自分たちが使っていないものだから、活用についてロクな説明をしてもらえない」

とのこと。ひどい話ですが、こういうことは意外と少なくないようです。江戸時代の小間物屋なら、お客様のほしいものを調達してくるのが仕事だったのでしょうが、今の時代に、自分たちが使ったこともないサービスを紹介しているようではいけないと思います。
　
昨年、弊社に某大手企業の方が来られて、新しいクラウドサービスを取り扱い始めたから売ってほしい、とおっしゃったのですが、なんと自社ではセキュリティの関係でクラウドサービスは使えない、とのこと。僕は「自社で使えないものを売ってはいけない」と諭してお帰りいただいたことを思い出しました。
　
古い企業には、古くからシステム会社が出入りしていることが多いのですが、新しいことについて行けていないところも多いのでしょうね。IT企業が新しいことが得意だと思い込んでいる一般企業の方が多いですが、僕は意外とそうでもないのだと思っています。