自力でベンチャーを興す、八子クラウド関西参加記録
デロイトトーマツコンサルティングの八子知礼さんのお名前を冠した「八子クラウド」という勉強会があるのですが、その関西版、八子クラウド関西に参加してきました。
関西地区では、エンジニア向けの勉強会は多数あるようですが、もう少しビジネスレイヤーの勉強会や、特にクラウドに関する勉強会が少ないそうで、土曜日の開催にも関わらず70名を超える参加者がいらっしゃいました。熱い!
弊社のパートナーでもあるチャットワークさん、メイシーという名刺管理サービスのもぐらさん、iPhone、iPadのPOSレジのスマレジを提供されているプラグラムさん、そしてクラウドのインフラを提供されているさくらインターネットさんのお話をお伺いして、その後に10名ほどのグループに分かれてディスカッションをしました。
その中で、「儲からないビジネスはやらない」とか「自分たちで出来るだけの範囲(資金力も含めて)で頑張る」というキーワードが出てきました。つまり、安易にVC(ベンチャーキャピタル)のお金を入れることに注力しない、というメッセージと受け取りました。
ベンチャーを興す場合、最大のボトルネックがお金と経営力だと思っています。特に技術に長けた経営者の方の場合、貸借対照表や損益計算書というものを見たことすらない人も多く、営業経験もなかったりするので、数字がボトルネックになることが多いのですね。でも、東京のベンチャーの場合ですと、なんとなくクラウドサービスを提供していると、どこかのVCから資本投入の話が舞い込む。自分たちが考えていたよりも、一桁多いくらいのお金だったりすると舞い上がってしまい(そんな人ばかりではないですが)、ついつい受け入れてしまう。
こういうベンチャーは東京には多いのですが、大阪はもう少し堅実なようです。いや、大きなビジネスに成長させる上で、それはそれでボトルネックになるかも知れませんが、自分たちで腹をくくってやり切る、という意思の強さを感じます。自分たちの資金力では届かないことは無理にやらない。で、着実に離陸させて早期に黒字化を図る。
どなたかが「関西は親が商売人の人が多いので、商売の感性は強いのだと思う」とおっしゃっていましたが、そのあたりはどうなのでしょうか。たしかに僕も、親が商売人でしたので、子供の頃からお金に対する意識は強かった気がしました。
メイシーの小林社長とスマレジの山本社長ともいろいろお話出来たのですが、お二人の言葉の後ろには、常に「自力で」という意思が隠れていたように感じました。自力というのは、決して何でもかんでも自分たちでやる、ということではなく、しかし自社のビジネスは自分たちでやりきるぞ、という強い意志です。それをやり切っている根性と自信を感じました。
他人の褌が悪いことだとは思いません。ただ、そういう方の中には、自分の褌ではないので軽く構えてしまっている人もいるように見受けられます。そうではなく、腹をくくって自分たちで何としてもやり切ってやる。そういう意思が、起業には必要であることを再認識できる会でした。
ご登壇いただいた皆様、八子さん、会場をお借りしたマイクロソフトの甲山さん、事務局の中山さん、窪田さん、そして、いろいろと話し相手になってくださったみなさま、大変ありがとうございました!