仕事がシンプルになると不安になる症候群から抜け出る勇気
金曜日はこのオルタナティブブログを書いているブロガーの定例会。今回からブロガーのオフィスの会議室を持ちまわりでお借りすることになり、その第1回は日本オラクルさんの会議室。移転されて4年ほど経っているとは思えない、キレイな会議室をお借りしました。
そして、なんと遠藤社長までミニ講演してくださるという大サービス。前々からお話をお伺いしてみたかったので、楽しみにしていました。短い時間なのでもっとお伺いしたいという気持ちが残ったものの、一番頭に残ったお話をご紹介します。
「ITをシンプルにしようと言うと、不安になったり、嫌がるIT担当者がいるが、物事をシンプルにするということこそが大事な仕事である」
言い方は違ったと思いますが、僕はこういうメッセージだと認識しました。たしかに、自分の仕事をシンプルにしない人っていますよね。自分だけが知っている既得権益みたいな感じになっていて。
前職では、とあるデータベース周りについて質問すると、毎回資料がなくホワイトボードに描き始める担当者がいました。複雑であることを「大変なんです」と言いながら自慢そうに語り始める。しかし、実はこのシステムが複雑になっているのは、こういう人がいるからなんですよね。もっとシンプルに出来るはずなのに。
実はこれ、企業の評価システムにも問題があるわけです。つまり、忙しく働いている人を評価してしまう、ということですね。営業担当であれば、売上、利益で評価しやすいわけですが、バックオフィス系の仕事は評価システムをきちんと設計しないことには、長時間仕事することが良しとなりがちです。もちろん、やむなく長時間仕事をせざるを得ないときはあるでしょうが、長時間の仕事がありきになっているのはどうなんだろう、と思うんですよね。
むしろ、複雑になっているシステムをシンプルにし、誰でもわかるようにすることこそが、IT担当者のスキルなのだと思うのですが、そこは上記のように本人だけの責任ではないわけですね。自分たちも意識しなくてはと強く感じた次第です。