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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

起業家、起業を目指す人へ:「目標はお金じゃない」と言い切れますか?

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20111118_63249  ずいぶん時間がかかってしまいましたが、スティーブ・ジョブズ II を読み終えました。上巻よりも感情的なところが多いのですが、ここ最近の自分自身の仕事、プライベートを振り返る機会になりました。
 
 この本の中でスティーブはベンチャーを興す人たちに警鐘を鳴らしています。

スタートアップを興してどこかに売るか株式を公開し、お金を儲けて次に行くーーそんなことをしたいと考えている連中が自らを「アントレプレナー」と呼んでいるのは、聞くだけで吐き気がする。

「そんなことを言えるのはスティーブ・ジョブスだからだ」そういう考え方もあるかも知れません。スティーブ・ジョブスが若くして大金を手に入れることが出来たから、そんなことが言える、という考えもあると思いますし、僕もそれは間違いだとは思いません。僕だってお金はあるに越したことはないと思います。

 問題は、日々の生活の中で、日々仕事をしていく中で、どこを見ているか、ということなんだと思います。日々、「これは金儲け」と思ってやっているのか、あるいは・・・。
 当社は、「本当の意味で顧客企業に役立つためには」を考え尽くした結果、スマコンが生まれました。「予算は少ないけど相談したい」「月次で少額なら支払えるけど」という心の声を実現したわけです。

 さすがにスティーブのように、消費者のニーズを聞かずにもっと先を考える、なんてことは出来ていませんが、「いくら儲けるか」からスタートしてしまわないように、と考えています。もちろん採算というものも考えるのは我々経営者の仕事ですし、赤字を何ヶ月も出す、ということが出来ないのも事実です。ただ、それと目標を取り違えてはいけない、と考えているんですよね。

「またスティーブ・ジョブスの話か」と思われてしまうかも知れませんが、これは複数の経営者の言葉でもあります。我々経営者は、安定的な経営基盤を作ることも大切な仕事です。その一方で、必要なチャレンジもありますし、社会に貢献することも大切になってきます。

 先日、MIJS(Made In Japan Software)コンソーシアム秋の会員交流会にお招きいただき、パネルディスカッションなど拝聴させていただきました。パネルに参加されていた皆さんも、運営を支えられている皆さんも、別にこういうことをしなくても自社のことだけやっていればいい方が大勢いらっしゃるんですよね。でも、あえてこういう場に参画し、日本のソフトウェアの「」を考えていらっしゃるわけです。目の前だけ考えたら、あるいは自社のことだけ考えていたら、別に参画しなくてもいいのかも知れません。でも、あえてやる。それはお金のことだけを考えていないからなんですよね。

 起業は決して割のいいものではないと考えています。自分だけ食えればいいのなら、社員も雇わず、一人会社あるいは個人事業主でやるほうが効率もいいのかも知れません。さらに「目標はお金じゃない」なんて意味が分からない、と仰有る方もいるかも知れません。しかし、あえてそこにチャレンジすることが、今の時代における起業に必要なのではないか、と考えている次第です。

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