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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

親子ほど離れた社員の気持ちが分かるはずがない

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 神田昌典さんの「優しい会社 」という本を読み終えました。サブタイトルは「時代の大転換期に会社は、人は、どこへ向かえばいいのか」という物語になっている本です。神田さんの物語は、2004年に「成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語 」という本を読んで以来ですから、もう7年も前なんですね。その間に、神田さんはパワーアップしておられるようです。
 
 この本は物語なので、中身について書いてしまうとネタバレになるので書きませんが、その中で50代の部長が42歳の課長と飲んでいる場面での会話です。

「でもな、これだけはハッキリしている。所詮、俺らみたいな年寄りがさ、ああいう若者を理解するなんてムリなんだよ」

 この言葉にはドキッとしました。当社にも若者がいるわけですが、意思疎通しながら、会社を、仕事を、前に進めていくためには、お互いに理解し合うべきだと考えていました。いや、それは今でも変わらないのですが、やはりどうしても理解できないことというのがあるのだと思います。
 これから入社してくる社員を考えても、やはり理解しづらいことは存在するのだろうな、と。それを、
 
「分からないヤツだな」
「いいからやれ」
 
などと言ってもしょうがないところ。でも、ついつい思ってしまいがちなのですよね。
 
 自分が20代半ばだった頃、35歳の人ってメチャメチャ「おっさん」だと思っていました。(笑)20歳の頃なんて、当然もっと「おっさん」だと思っていたんですよね。
 それがいつしか、自分がその年代になると、「30代なんてまだまだ若い」「今の40代はとても若い」なんて思っているわけです。それはそれで間違いではないけれど、若者から見ると「おっさん」であることには変わりはないんですよね。(僕は男なので男性の例で書いていますが、女性にも同じことが言えるのだろうと思います。)
 
 自分だけ若いつもりで、ムリに若者を理解しようとして「分からない」と不平不満を言うのではなく、目の前にいる若者は「そういう存在」であることを、まず認めることろから始まるのだな、と痛感した次第です。
 
 よく、年頃の子供(男女問わず)を持っている親が「うちの子供は何を考えているのか分からない」と言う話を聴きますが、変に分かろうとするのではなく、そういう考えをしているということを認めるところから、コミュニケーションがスタートするように感じました。
 
 いつの間にか、自分が若い頃に嫌っていた頑固オヤジになっていたのかも知れない、と反省した一冊です。

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