働く、そして経営するということ
ときどき「会社員のころと、経営者になって何が変わりましたか?」と聞かれることがあるのですが、ひと言では表せません。何が違うって、いっぱい違うことがあるのですよね。一人会社あるいは個人事業主の方であれば、自分が食っていければいいわけですが、人を一人でも採用すると、「他人」が食えるようにしなければなりません。ここが大きく違います。
よく「社員を食わせる」という表現を使う方がいらっしゃいますが、それでは長く続かない。「食わせる」ではなく「食えるように」することが大切であり、また難しいわけですね。
経営していると、様々なことを考えなくてはなりません。ある一定の規模になり、管理部門も固まってくると負荷分散できるのですが、それまでは経営者兼営業マン兼マーケティング兼プロジェクトマネージャー兼経理兼総務兼人事部長、なんてことは普通にあります。この最後の人事部長は、採用担当だけでなく、社内教育もやるわけですから、まぁ忙しくて当たり前。ここに不満を抱くようであれば、経営しない方がラクなんですよね。
働くことは食べていくため。マズローで言えば生理的欲求でしょうか。これも無視はできません。食べていけないようでは、他のことなんて考えられません。そして、安全、親和、自我と、いろいろな欲求が満たされてくる、満たすことで、自己実現できる可能性がでてきます。ここが、僕が前に書いた傍をラクにする、傍ラクなのだと思います。
経営していると、ともすると日々の業務に埋没しかねません。でも、それだけでは働いている理由、経営している理由が吹き飛んでしまう気がします。働いている、経営しているということを常に意識することが必要、そんな気がします。先日、マリコさんとお話しする機会があり、再認識できた次第です。ありがとうございました!