就職活動中の学生と親の関係
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事情あって、ブログを数日休んでしまいました。元々、毎日書こうなんて思ってはいませんが、ここまで間を空けたのは初めてのことかも知れません。
僕の兄の息子、つまり甥っ子が今度3年生になります。関西ではそれなりに有名ですが、だから就活に有利というわけでもなさそうです。本人は、一生懸命考えているようですが、当然何の経験もないのですから、視野が狭い、なんて言ってしまえばそれまでのこと。
中村昭典さんの親子就活 親の悩み、子どものホンネ (アスキー新書)
という書籍の中でも書かれていますが、親として就活にどう関わっていくのか、というところです。とある企業の採用担当の方から聞いたのですが、親(らしき人)から電話がかかってくるそうです。
「会社説明会で仰有っていた、○○というのはどういうことを指すのでしょうか」
内容はともかく、応募者からの電話ではありません。親だと名乗っています。しかし、名前は名乗らない。「応募者の親です」ということです。(もし親なら不思議で、親じゃなかったらもっと不思議なのですが)
親として、自分の子供の就職に興味があるのは当たり前でしょうし、興味を持つべきだと思います。中村さんの本にあるように「お前の好きなようにしろ」だけで放り投げるのは責任放棄でしょう。一方で、会社説明会の予約代行をしている親というのも、いろいろな意味で問題がありそうですね。
もちろん、他人のことを評論するのは簡単です。あいつはダメ、こいつはおかしい、などと評論するのが、僕たちの役割ではないと思います。そんなのは、テレビでいろいろ言っている人にお任せすればいい。
僕の子供は、まだまだ就活は先のことですが、僕自身は採用する企業として、そして就活に関わるいろいろなイベント主催者として、学生と関わっています。学生たちが困っていることの一つが「親」。自分が就職したい企業について、親を説得しきれない、ということ。それは、親として心配する気持ちがある一方で、情報に疎い人も少なくないのですね。自分の子供が就職を検討している企業について、調べもしないし、全く知らない。でも、「そんなところ、止めておいたほうがいいんじゃないか」などと、口だけは出す。
これは、僕がソフトバンクに転職したころの、僕の知り合い(友人ではなく)のようなものです。「そんな怪しい会社、止めておいたほうがいいんじゃないか」と、全く同じことを言われました。しかし、今から考えてみると、その人たちがソフトバンクという会社はどういう会社なのか、何で収益を上げているのか、といったことを全く知らずに言っていたことが分かります。他人ならいざ知らず、親がこれでは心許ないな、と思ったり。
ゆとり世代とか、今の若い連中は、と評論する前に、僕たちにはまだ出来ることがある、と感じた今日この頃です。
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