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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

目先の利益、中長期的な利益

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 先日、詳細はお伝えできないのですが、「目先の利益と中長期的な利益の優先順位」について話し合う場がありました。

 こう書くとシンプルで、答えは「目先の利益を追い求めるのではなく、中長期的な利益をきちんと確保すべき」という優等生的な答えになるのだと思います。しかし、現実はそう簡単なことではないんですよね。
 目先の利益というのはつかみやすい。今月、来月の売上と利益ですから、どういった施策、営業活動で売り上げるか。その利益を重視すべきか否か。ま、現実的には「利益を重視しない」という答えはないのだと思います。
 
 一方で、中長期的な利益となると難しい。ビジネスモデル、マーケティング、アライアンス、商品開発、そして市場の好不況など、社内外の要因で構成されます。いくら良いビジネスモデルだとしても、「早すぎる」なんてことがあります。例えば、すごく面白いオンラインゲームだったとしても、ブロードバンド普及前だったら早すぎるわけですよね。
 
 中長期的な利益を考える場合には、ビジョンとか大きな戦略が関係してきます。それは、家がほしいとか、別荘を買いたいといった、お金だけで解決できるものではなく、自社がどうなっていたいか、といった「状態目標」であるほうが良い。僕個人的にはそう考えています。
 10年後にはこうなっていたい、そうすると5年後にはこうあらねばならない。そして、3年後、1年後、半年後とブレークダウンしていくと、今やるべき事がはっきりしてきます。
 もちろん、状態目標だけでは企業として片手落ちであるように思います。いや、ここは賛否両論あるところですが。僕としては、きちんと数値目標も置きたい。置かないとすっきりしないのですから、置くわけです。数値と状態を両輪として置き、そこに向かっていく。
 
 しかし一方で、いくら大きなことを言っても、目先の売上と利益を無視できない。もっと言うと、キャッシュフローも無視できません。売上が上がって安心していたら、黒字倒産なんてシャレにならないことが起きかねません。
 
 なんかダラダラと書いてしまいましたが、目先の利益と中長期的な利益は、永遠の議論であり、一概に片付けられない問題なのだと思います。大事なことは、こういったことを社内、そして重要なパートナー企業と議論、意見交換できる状態を作っておくことだと思います。そういうことで、定期的に客観的なチェック機能が働くのですよね。社長がワンマンで暴走する、無駄遣いする、なんてことが無くなる気がします。
 
 意志の強い経営者なら要らない心配かも知れませんが、僕はそうではないので、こういったことは常に考え続けなくてはならない気がしています。
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