自分の仕事だけを「見えない化」にしない
「見える化」という言葉が使われるようになって久しいですが、元々「可視化」という言葉があるので、別段新しいことではないんですよね。しかし、わざわざ見える化という言葉を使うようになったのは、なぜなんでしょうか。これは僕の勝手な推測なのですが、パソコンが普及し、各自の作業進捗がパソコンの中に隠れてしまったからではないかな、と考えています。
特にシステム開発を行なっている企業の場合、各人のプログラムは個人のパソコンの中にあります。だから、進捗は本人にしか分からない。
「いま、どれくらい進んでる?」
「50%くらいっすかね」
さて、この進捗を信じるべきか、信じざるべきか。信じないというと信頼、信用とごちゃ混ぜになってしまうので、鵜呑みにすべきか否か、と表現する方がよいでしょうね。鵜呑みにしてしまって、後で全然違う状態だった、なんて経験は皆さんもあるかも知れませんね。僕は・・・あります。鵜呑みにしてしまって、結構痛い目にあった経験があります。
さて、では他人のことはそうやって「見える化しないと」と思うわけですが、自分の仕事はどうでしょうか?何をどうやって、どれくらい進んでいて、後どれくらい。だから今日の作業はこれくらい進むべきであって、というところです。
プロジェクトマネージャーという職務についていると、他人のことをマネジメントすることは当たり前なのですが、ついつい自分の仕事について「見える化」することを忘れてしまいがちです。いや、忘れるというよりは、ブラックボックス化しているのかも知れません。
ブラックボックス化してしまうと、プロジェクト全体が見えない。これくらいは誰でも分かっていることなのに、ついつい自分には甘くなってしまうものです。自分だけをブラックボックス化しない。肝に銘じなくては。