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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

クロマグロ問題を二つの側面から考えてみる

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 明日から三連休という日に、ワシントン条約でのクロマグロ禁輸否決という情報が入ってきました。
 大トロも中トロも食べなくて赤身が好き。お寿司と言えばマグロの赤身、という僕としては、気になる話題ではありました。
 この問題は、どちらか一方からしか見られないのでは、フェアではないなぁと思い、二つの側面から考えてみることが必要なんじゃないか、と思った次第です。

 一つは、好きとは言ってもクロマグロの80%を、世界的に見ると小さな土地である日本で消費しているというのもすごい話だな、と。
 お寿司につきものは分かるけれど、もっと他にも美味しい魚があるではないですか。クロマグロが食べられなくなったとしたら、それはそれで残念だけれど、他にもある美味しい魚を見直すいい機会なのではないかな、ということです。
 以前、板前さんと仲が良かったのですが、白身から注文するお客さんは要注意なのだそうです。最初に大トロ、中トロなんてお客さんは気にならないのだそうですが、最初に白身、特に「今日は、白身で何がおすすめ?」とか聞いているお客さんは、味にうるさい、とされているのだそうです。
 味にうるさいというのは、美味しいか不味いかといったことはもちろん、すしネタが少しでも鮮度が落ちていると気付かれることが多いのだとか。
 その他にも、お寿司屋さんに来るお客さんの注文パターンを教えてもらい、興味深かったのを憶えています。
 僕たちは、もう少し、特にお寿司を食べるときは、マグロ以外にも美味しい魚があることを見直すいい機会かもしれませんね。

 もう一つは、一種類の生き物(食材になるわけですが)だけ取り上げて、「お前らは食べ過ぎだ」というのはアンフェアな気がします。
 確かに僕たち日本人は、クロマグロが大好きで消費も多いわけですが、他の生き物で考えてみるとどうなんでしょうか。絶滅危惧種というのを、いったん脇において考えてみます。
 オーストラリアでは、カンガルーも食べますし、ワニも食べます。
 僕がケニアに行ったときに、シマウマのステーキを出された時は驚きました。

 このように、一種類の生き物に限定して議論をすると、その生き物を食べる習慣のある国は、とても悪いことをしている人たちに見えてしまい、追い詰められることになります。フェアな議論にはなり得ないわけです。
 自分たちを養護する気もありませんが、国際的な議論をするためには「fairness」でなくてはならない、と個人的に考えています。

 れいによって、何かの結論があるわけではありません。
 ただ僕たちの仕事に置き換えてみても、情報不足で一部だけ、一局面だけ見ていると、大きな間違いを犯してしまう可能性があることに気付いた週末です。

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