心のブレーキは無理に「はずす」必要はありません
こんにちは、しごとのみらいの竹内義晴です。
カウンセラーが使う言葉に「心のブレーキをはずす」とか「ブロックをはずす」というものがあります。ボクはこの「はずす」という言葉を使わないほうで、代わりに「ゆるめる」という言葉を使っています。
なぜなら、「むやみに"はずす"よりも"ゆるめる"程度でいいんじゃないか」と思っているからです。
ここで言うブレーキとは、いわゆる「思い込み」のことです。たとえば、「こんなことは自分にできるわけがない」とか、「こんなことやってもうまくいくはずがない」とか、「自分には才能がない」とか。
もし、「心のブレーキ」がはずせたら、なんとなく、何もかもから自由になって、何でもできるようなイメージがあります。だから、「心のブレーキをはずしたい」と思う気持ちもよくわかります。
けれども、長年思い込んできたものがすぐにはずれない場合があります。そうすると、「あれ?はずしたのに何で?」と、苦しくなる......。
また、「思い込み」は言葉の響き的にあまりよくないので、「悪者」と思われるかもしれませんが、実は、車のブレーキがそうであるように「安全装置」でもあるわけですよね。「安全装置」だから、今までは何かしらの理由で必要だったわけです。それを、急にはずしてアクセルを踏んでしまったら......車の運転で想像してみると、ちょっと怖いことになってしまいそう。
車の運転で大切なことは、ブレーキとアクセルを上手く使いながら運転することのはずです。だから、無理に「はずす」必要などないのです。今まで強く踏みすぎていたブレーキを「ゆるめる」だけでいいのです。
では、「心のブレーキをゆるめる」とはどういうことかというと、「気づく」ということです。
たとえば、「こんなことは自分にできるわけがない」と思ったときに、「本当は自分にもできるのかもしれないのに、何がそう思わせるんだろう?」と考えてみる。「自分と同じような立場で、できている人はいないかな?」と他に目を向けてみる。
そうすると、気づきます。「これは単なる自分の思い込みかも」と。「本当は自分にもできるかも?」と。「今、すぐには無理かもしれないけれど、近い将来ならその可能性はあるかも?」と。
この繰り返しで、自分を上手くコントロールできるようになるのではないかと思います。
ですから、心のブレーキは無理に「はずす」必要はありません。「ゆるめる」だけでいいのです。