やる気、やりがいがないときは・・・
こんにちは、しごとのみらいの竹内義晴です。
ボクのメールのフッダには出版物へのリンクがはってあるのですが、先日Kindle版が発売になった「やる気が出ない本当の理由」のリンクに気づいた知人が、「実はボク、そんなにやる気があるってわけじゃないんです」と、こころの内を明かしてくれました。
話を聞けば、「別にやりたいことがあるわけじゃないし、今の仕事も流れでこうなっただけで、目的意識があってやっているわけではない」と。
「やる気がなくて、何か困っていることでもあるの?」と尋ねると、「別にないんですけど、何かこう、やりがいがないというか、毎日何となく過ごしてしまっているというか、あとは死んでいくだけなのかな……なんて思ったりして」とのこと。
ボク自身、サラリーマン時代、プログラマの仕事は好きでしたけど、いわゆる、ポジティブで前向きな感じのやる気があったか?って言われると、それほどなかったような気がするんですよね。もちろん、仕事はちゃんとやっていましたけど、「やりがい」とか「いきがい」とかという感じではなかったなと思います。特にストレスで落ちているときなんて、やる気を出したくても出せませんでしたからね。
だから、その人の気持ちが何となくわかる……というか、少なくても「もっとやる気を出さなくちゃだめだよ」なんて、わかったようなこと言えなくてね。
世間一般的には、「やる気がないヤツはダメだ。やる気があるヤツのほうが偉い」みたいな感じがあるし、「○○をすればやる気が出ます」みたいな情報もたくさんあります。もちろん、やる気ややりがいはあったほうが断然便利だし、行動の動機づけになるのは事実です。
だけど、「やる気があったほうがいいと分かっているのに出てこない」とか、「いろいろ試してみたけど、今までと変わらない」って人もいっぱいいると思うんですよね。
そういう時は、無理にやる気を出そうとしなくていいんじゃないかなぁと思っていて、意識だけは「○○になったらいいな」のほうに向けておいて、あとは目の前の仕事を一生懸命取り組む。で、仕事の中で感じる些細な「○○しているときって楽しいな」とか、「○○って言われるとうれしいな」とか、「自分は○○が結構好きだな」みたいな、そういう気持ちを観察したり、小さな楽しさやうれしさを積み重ねていくこと……そういうことが大事なんじゃないかなぁって思っているんですよね。
あっ、ちなみに知人は、周りから見ると全然やる気がないって感じじゃなくて、よくがんばっているんです。きっと、何か目的意識を持って「充実した気持ちで働きたい」と思っているんじゃないかなぁ。それが、「やる気」という言葉で出てきたんだと思います。
だから、ボクは言ったんです。
「別に、無理にやる気を出そうなんて思わなくてもいいんじゃないかな。やる気がないって自覚しているということは、それだけ、やる気に意識が向いているということ。それなら、『毎日充実した気持ちで働けたらいいな』って方に少しだけ意識を向けておいて、あとは仕事に一生懸命取り組むこと。そうすれば、見えてくることもあるんじゃないかなぁ」
ってね。