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医療とビジネスとの共通点―専門スキルを活かす2つの必須能力

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こんにちは、しごとのみらいの竹内義晴です。

医療に関するテレビ番組を観ました。めまいがする、ある女性に関する内容でした。

「めまいがする」という女性の訴えに、最初に行ったかかりつけの病院では血液検査をします。しかし、血液には異常なし。

「脳に関する病気かな?」と思った女性は、つついて脳神経外科を受診するも、やっぱり異常なし。

それでも、めまいがひどく仕事にも支障が出始めたので、総合病院でさまざまな検査をしようと思ったそうです。しかし、いろんな科を受診しても、「特に異常がみられませんねぇ」との医師の言葉に、原因が分からない不安と、見通しが立たない絶望感と持っていたそうです。

家族も心配して、いろいろと調べた結果、「総合診療内科」というところがよいと知り、ある先生の元を訪ねたそうなのです。

「これで良くなるのか」「これでだめならどうしよう」と期待と不安を抱く女性。そして、医師の診断がはじまりました。

その医師の診察は・・・

医師:「めまいとは、どんなふうにおきるのですか?」
女性:「船に乗っているような感じです」
医師:「それは、上下に揺れる感じですか?それとも、横に揺れる感じですか?」
女性:「上下に揺れる感じです」
医師:「めまいが起きる状況に、何か傾向みたいなものはありますか?」
女性:「そういえば・・・人前に出たときとか、”何かしなきゃ”と思ったときにおきます」
医師:「たとえば、どんなところで起きますか?」
女性:「細い路地に入ったりすると起きることもあります」

質問はさらに続き、状況を把握しながら、症状を総合的に判断していきます。そしてついに、原因を突き止めるのです。

ボクはこの番組を見て、2つのポイントがあると思いました。

1つは、視点がマクロであること。一般的な医療現場では、内科なら内科だけ、脳神経外科なら脳神経に関することだけの治療で、それ以外の診断は別の医師にゆだねます。ある意味、ミクロ的です。けれども最後に診断した医師は「部分」ではなく「全体」をみて診断しているように思えました。

1つは、質問力です。それまでの医師は(イメージの映像でしたが)、「めまいがある」→「じゃあ血液検査」「じゃあ脳の検査」という感じで、「患者から話を聞く」というよりも、肉体的な数値で症状を把握しようとしていました。けれども、最後に診断した医師は質問がさまざまな視点から投げかけられていて、女性が訴える症状から何が起こっているのかを把握しようとしていました。

「マクロ的な視点」と「質問力」……これは、医療現場に限らず、ビジネスの現場でもとても大切な能力なのではないかと思いました。私たちはとかく、「○○で困っている」と顧客が言ったら、「ではこれを」と、すぐに解決策を提示します。たとえば、ホームページを作りたい顧客がいたら、「最近のホームページは、○○の機能がついていて、○○のデザインが主流です」のように。

けれども、顧客が困っているのは「ホームページがない」という直接的なことではなく、「情報発信ができない」ことかもしれませんし、「売り上げが上がらない」ことかもしれません。ひょっとしたら「顧客とコミュニケーションができない」ことかもしれません。それを聞き出すことができなければ、流行の技術やデザインでホームページを作っても、使われないホームページになりがち。

こういうときこそ、「マクロ的な視点」と「質問力」が大事だと思います。

これは、その職業に関する能力の以前の、視点やコミュニケーション力に関することですが、それぞれの専門的な能力を活かすうえで、この2つは大事な能力なんだなと改めて感じだ出来事でした。

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