何も解決しようとしなくていい。「この人なら私のことを分かってくれる」という存在でいればいい
こんにちは、しごとのみらいの竹内義晴です。
昨日アップした講演会の前の出来事。
講演会の準備中に、主催していただいたみなさんと雑談をしておりました。
で、話の流れで「いまどきの中間管理職は大変」という話に。
中間管理職は上司と部下の間に入って、こっちの話も立てて、こっちの話も立ててと、ただでさえ大変なのに、確かに……最近は一昔前と違う事情があります。
一昔前は、職場の中でもう少しコミュニティがあって、「あれ?何か元気ないな」と思う部下がいた時、「じゃあ、この後は飲みにでも行こうか」と誘ってガス抜きができたのに、最近はそれもままならないと言います。
「じゃあ、職場の中でどうにかしよう」と思っても、それもなかなかできません。自分が経験あることならアドバイスもできるかもしれませんが、そうでないことはどうすればいいのかわからないのです。ましてや、「自分のかかわりで余計に悪くしてしまうんじゃないか?」なんて思うと、ますますどう接したらいいのか分からない……。
大変だよね。中間管理職って。
私の意見では、もし、周りの部下や同僚がいろんな課題にぶちあたっていても、無理に解決しよう、手助けしようとしなくていいんじゃないかと思っています。それは相手が解決すべき課題だから。
こんなことを言うと「それは管理職としての役職を放棄していることになるんじゃないか」と思うかもしれませんが、それでもあえて言えば、その人に起こる課題はその人が乗り越えるべき課題で、相手の成長の機会でもあるからです。
だから、自分ができないこと、経験のないことを無理にやらなくてもいいし、相手の変わりに解決しようとしなくていい。自分ができることをやればいい。
じゃあ、何をすればいいのでしょうか?
ちょっと話は変わるんですけど、11/29に、私が理事をしているくびき野NPOサポートセンターというNPO中間支援組織の15周年記念イベントがありました。
その中で、パネルディスカッションがあって、パネラーの一人、社会福祉法人りとるらいふの片桐公彦さんがこんなことを言っていました。
新しいことを始めるとき、困ったとき、メンターの存在がすごく大事。別に、何をしてくれるってわけじゃないんです。話を聞いてくれて、「お~、それいいな」「やれやれ」「大丈夫だからやってみろ」という言葉をかけてくれる。そういう存在がいるだけでなんとかやれるんです。
と。ボクはこの話を聞いて「そうだなぁ」と思って。
この話を聞いて、「そんな、口だけの上司なんていらない」と思うかもしれませんが、ここで大切なのは、「何を言うか」ではありません。「この人なら私のことを分かってくれる」「どんなに・・・失敗したとしても無条件で受け入れてくれる」「そっと背中を押してくれる」・・・そんな存在が大切なのです。
実際、私にも経験があります。以前仕事で悩んでいたとき、Cさんという上司がいました。別に何を解決してくれるわけじゃない(失礼)んですけど、「でも」とか、「○○すべき」とか言わないし、ちっちゃいことをほじくって「そういうところがだめなんだ」なんて指摘しない。「そういうこともあるよな」と、温かいまなざしで、ただ、話を聞いてくれました。Cさんのおかげで苦難を乗り越えることができたので、Cさんには今でも感謝しています。
何も解決しようとしなくていい。「この人なら私のことを分かってくれる」という存在でいればいい「中間管理職だから」「リーダーだから」とそんなに気負わず、できることをやっていけばいいんです。
週末ですね。今日も仕事を楽しんでいきましょう!