「思考のクセ」に気づけば、新しい思考パターンが身についていく
昨日は、都内でトライアングルコミュニケーションモデルイントロ講座を開催しました。
TCMをお伝えしていると
人には大きく分けると2つの思考タイプがあることに気がつきます。
1つは、物事を大きく捉える(目的を考える)のが得意なタイプです。
「なぜ、それをするのか?」を考えるのが好きで
それを実現するとどうなるのか(結果)を常々考えています。
結果を描くのが好きなので、ビジョナリーとも言えます。
仕事柄で言えば、経営者のようなタイプの人です。
もう1つは、物事を具体的に考えるのが得意なタイプです。
「どのように、それをするのか?」を考えるのが好きで
それを実現するためにはどうすればいいのか(プロセス)を常々考えています。
プロセスを考えるのが好きなので、実務家とも言えます。
仕事柄で言えば、SEやプログラマのようなタイプの人です。
このように、私たちには「思考のタイプ」があります。
どちらがいい/悪いというわけではありません。
けれども、思考のタイプは
物事をある方向に突き詰めて考えさせてくれるものとしては便利な一方で
逆方向に考える機会を奪ってしまうことがあります。
TCMは、三角形に
「物事の目的を明確にする(抽象化:図の上方向)」
「物事の内容やイメージを明確にする(具体化:図の下方向)」
という指向性を持たせています。
その結果、このモデルに触れた最初のころは
思考タイプによって、考えやすいところと考えにくいところが顕著に表れます。
それはそうです。
目的(「なぜ」)を考えるのが得意な人は、具体的に考えることが少ないし
具体的(「どのように」)に考えるのが得意な人は、目的を考えることが少ないので
「ある方向に考えづらい」のです。中には「モヤモヤ」する方もいます。
それは、「思考のクセ」があるからです。
けれども、多くの方は
TCMを何回か書いているうちに、ご自身でこのモヤモヤを解消しています。
TCMを書くことによって、今までなかなか考えることがなかった
新しい思考パターンを自然と身に着けていくからです。
それはまるで、脳内に今までなかった新しい水路ができるような感覚です。
普段、何気に考えていると、この「思考のクセ」に気づくことはまずありません。
まず、ご自身の思考タイプを知ること
そして、普段、あまり考えないことを考える習慣を作ること
それが、私たちに柔軟性と、新しいアイデアをもたらしてくれるのではないかと思っています。