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「しごと」をもっと楽しくしたい!

「やりたくないことはやめて、やりたいことをやろう!」と思っているあなたへ

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「やりたくないことはやめて、やりたいことをやろう!」
みたいな話を最近よく聞きます。
そのために、ビジネスのスキルを磨こう!みたいな話も含めて。

やりたいことができれば、ホント、ハッピーです。
仕事を楽しくするうえで、それはとっても大切なことだとボクも思います。

でも、安易に「やりたくないから○○やめました~」みたいな話は
「その前にやることがあるんと違うかなぁ~」って思っています。

こんにちは。仕事を楽しくするプロデューサー 竹内義晴です。

やりたいことをやっている人を見ていると「いいな~」と思うかもしれません。
でも、その裏にはたくさんの困難があったりするのですよね。
多くの人は、この困難はあまり表に出そうとしませんけど。

そして、今、活躍している人ほど
裏側でたくさんの努力をしていることを私は知っています。
(やりたいことをやっているので、本人は努力と思っていないかもしれませんが・・・)

やりたいことをやるためには、いろんな能力が必要です。
ビジネススキルはもちろん必要ですけど、もっと大切なのは、
「さまざまな困難を乗り越える能力」や
「出来事に前向きな意味や価値、機会を見出す能力」だと思っています。

その能力を磨く機会は、実は、「やりたくないこと」の中にあって
「やりたくないこと」に向き合って、
成果はともかく「自分なりに頑張った」「やりきった」体験が
「もう今の仕事はやめて、新しいところにいってもいいかな?」
という感覚を引き出してくれるし
さまざまな困難を乗り越えさせてくれます。

また、私たちが「やりたくない」と思っている出来事には、本来、何の意味もないんです。
たとえば、雨が降っていると、「雨で嫌だなぁ」と普通は思うけど
本当は、「雨が降っている」こと自体に、「いい」とか「嫌だ」という意味はありません。
農家の人のように「雨が降った、ありがたい」と思う人もいます。
体験しているのは同じ雨なのに。

出来事自体は常にフラット。
目の前にある出来事は「ただ、ある」だけで
そこに、「いい」とか「嫌だ」と意味をつけているのは、実は、私たち自身なんですよね。

であるからこそ、目の前にある出来事に
どんな前向きな意味や価値を見い出すか……
このような見方が、やりたいことをやるときに出会う困難を乗り越えさせてくれます。

「やりたくないことはやめて、やりたいことをやろう!」
このメッセージはとても大事だと思うし
その能力を身に着けることも大事だと、ボクも思います。

でも、もっと大事なのは
「さまざまな困難を乗り越える能力」や
「出来事に前向きな意味や価値、機会を見出す能力」なんじゃないかなぁ。
そうすれば、「やりたくない」の中にもいろんな価値を見出せるようになれるじゃないですか。

これをサーフィンに例えるなら、どんな荒波のときでも
「よっしゃ、波が来たぜ!この荒波を楽しく乗りこなすぞ!」
というサーファーみたいな感覚かな。
それが、この連載の意味だったりします。

もちろん、
「すべての出来事には意味がある。無理にでもがんばれ!」
「なんでもプラスに考えましょう」
などと言うつもりはありません。
それがしんどい体験であればあるほど、前向きなことなんて考えられませんから。

でも……

「やりたくないからや~めた。やりたいことをやりま~す」
「やりたいことをやれと○○の本に書いてあって、共感したので会社を辞めることにしました」
ぐらい、軽いノリで会社をやめてしまって、やりたいことをやろうと思っているなら
ボクは「やめとけ」と言います。でないと、コケますから。

もっとも、一度ぐらいコケても、またやり直せばいいわけで
その時に、「一度コケたけど、いい勉強になったな~」と思えるようにするためにも
やりたいことを仕事にするなら
身に着けることを身に着けてからでも遅くはないと思っています。

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