目的を考えてほしければ「目的は?」と問いかけてはいけない―見えない「本当の目的」を可視化する思考法
「その目的は何ですか?」
ビジネスでは「目的がはっきりすること」が大事だとされています。
「なぜ、それをするのか」が明確になると
それをする意味がはっきりするし、行動への動機づけにもなりますよね?
でも、「目的は?」と改めて問われると、意外と考えづらかったりしませんか?
たとえば・・・
「情報収集する目的は?」
「ブログを書く目的は?」
のように、改めて問われると、
「目的?う~ん、目的ってなんだろう?」みたい感じになりません?
「目的」という言葉の意味は分かるけど、「目的」という物理的なものは存在しないから
具体的にイメージしにくいのですよね。だから、考えづらいのかもしれません。
このような場合、私は
「それによって、『何が得られるの?』」という問いかけをよくします。
「情報収集することで、(私は)何が得られるだろう?」
「ブログを書くことで、(私は)何が得られるだろう?」
こんな感じです。
私たちのすべての行動は、何かを得たくてやっているわけですし
「目的は?」よりも、「何が得られるの?」のほうが
リアルに「得る」ことをイメージしやすいので、気に入っています。
「何が得られるの?」を繰り返し考えると、本当に大事なことが見えてくる
「何が得られるの?」を繰り返し考えると
自分にとって本当に大事なことが見えてきます。
たとえば・・・
「それによって、何が得られるのか?」・・・・Aという答え
「Aが手に入ることで、何が得られるのか?」・・・Bという答え
「Bが手に入ることで、何が得られるのか?」・・・Cという答え
という感じ。
たとえば、「ブログを書く目的」を考えてみます。
「ブログを書くことで、何が得られるだろう?」
う~ん、いくつかあるけど
「自分を知ってもらえる」
「書くことを習慣化すると、いろんなことに気づく習慣ができる」
「文章が上手になる」
こんな感じ?
で、これをもとに、さらに何が得られるかを考えてみます。
「自分を知ってもらえることで、何が得られるのだろう?」
「気づく習慣ができることで、何が得られるのだろう?」
「文章が上手になることで、何が得られるのだろう?」
こうやって、繰り返して考えると
「ファンが増える」
「仕事につながる」
「ビジネスのアイデアが浮かぶ」
「『あっ、そうか!』と気づくのが楽しい」
「伝えるのが上手くなる」
みたいな言葉が出てきました。
このように「何が得られるの?」を繰り返し考えることで
「その上位の目的」→「その上位の目的」→「その上位の目的」が見えてきて
自分にとって本当に大事なことが見えてくるんですよね。
(↑実際に書いてみたもの。クリックで拡大します)
私の場合、「ブログを書く目的」を繰り返し考えた結果、見えてきたのは
「多くの人と新しいアイデア・やりたいことを共有・実現し
仕事を通じてみんながハッピーになる」
という目的があることがわかりました。
「そうか、ボクはブログを書くことを通じて、多くの人をハッピーにしたいんだな」
この目的は、チャートを書くまで自分でも意識できていなかったんです(いや、本当に)。
でも、多くの人をハッピーにするためにブログを書いているんなら
こりゃ、やるしかないでしょう!って、今、改めて思っています。
このように、「何が得られるの?」を繰り返し考え、頭の中にあることを可視化することは
本当に大事な「目的」を見せてくれます。
「それによって、何が得られるのか?」を繰り返し考える・・・
自分にとって「本当に大切なこと」を考えるとき
コーチングなどのシーンで、相手から「相手にとって大切なこと」を引き出したいとき
すごく簡単な思考ロジックなんですけど、
思ってもみない目的が見えてくると結構たのしいです。
みなさんもやってみてください!
ちなみに、この「チャートに書いて考える思考法」は
「トライアングルコミュニケーションモデル」と言います。
三角形の頂点にある「自分にとってもっとも大切なもの」を見せてくれます。