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親指を描きたいなら、親指を描こうとしてはいけません

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先日、知人から起業すると聞きました。

「いろいろ教えてください」と言うので、私はこう答えました。

「起業をされるのですね。すばらしいですね!
 私は、起業が上手くいく方法はそれほど知らないのですが
 上手くいかない方法ならたくさん知っています。
 何でも聞いてください!」

■親指を上手に描く方法

カリフォルニア州立大学に
ベティ・エドワーズというの美術の先生がいるそうです。

彼女は、絵の描き方を指導する際、こう教えるのだとか。

「親指を描きたいなら、親指を描こうとしてはいけません。
 親指を描くなら、親指の周りの空間を描きなさい。」

これは、
「対象物そのものではなく、その周りに目を向ける
 そうすることで、対象物の輪郭が浮かび上がってくる」
ということだと思います。

私は絵を描きませんが
この感覚、なんとなく分かる気がします。

■周りの空間を埋めると、大事なものの輪郭が浮かび上がってくる

たとえば・・・

やりたいことを明確にするためには
やりたいことを100個洗い出すのも大切ですが
やりたくないことを明確にすることだったりします。

周りの人と信頼関係を築くためには
信頼関係を作るためのコミュニケーションスキルも大切ですが
信頼関係を崩すようなことをしないことが大事だったりします。

仕事で成果を出すためには
短期間で、効率的に進めることも大切ですが
とにかく長く続けることが大事だったりします。

何かをやろうとするとき
対象物そのものばかりに目を向けがちですが
周りの空間(そうではないこと)にも
大事なものがたくさんあるのですよね。

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