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「やりたいこと」vs「やらねばならないこと」への違和感

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最近、ネットの情報を見ていると
「やりたいことをやりましょう。やらねばならないことはやめましょう」
という情報を目にします。

これは今から始まったことではなく
自己啓発関連の本では以前からよく見かける内容です。

「やりたいこと」vs「やらねばならないこと」

という分かりやすい構造にすると、確かに
「やりたいこと」をしたほうがいいし
「やらねばならないこと」はやめたほうがいいと、私も思います。
嫌なことを無理して頑張るよりも
やりたいことをしたほうが楽しいし、成果にもつながりやすいですよね。

でも、何と言うかなぁ。
「やらねばならないことは、やめる」
という単純明快なメッセージに、時々、違和感を抱くことがあります。

「なぜ、違和感を抱くのかなぁ」と考えてみました。
一枚のチャートに書いたら、違和感の正体が見えてきました。

Dsc_0476

「やらねばならないこと」の中には

「やめちゃいけない、やらねばならないこと」
「やめてもいい、やらねばならないこと」

の2つがあるんだね。

この、「やめちゃいけない、やらねばならないこと」を
「やめましょう」というメッセージに、違和感を抱くみたいです。

やめちゃいけない、やらねばならないこと

では、「やめちゃいけない、やらねばならないこと」とは何でしょうか。

たとえば……

・仕事のパートナーと約束したこと
・基本的知識や技能として身に着けておくべきスキル

これ、やめちゃいけないよね。

やめることによって、成長の機会を逃すし
パートナーからも信頼されません。
それによって、次の仕事のステージに上がれないし
次のステージに上がったからこそ見えてくる「やりたいこと」が見えてこない。
その結果、本当にやりたいことが見いだせない。

となります。

やめてもいい、やらねばならないこと

逆に、「やめてもいい、やらねばならないこと」とは何でしょうか。

たとえば……

・必要以上に無理している
・本当は別にやりたいことがあるのに、やらない

とかかな。

このような、「無理」や「本当にやりたいことをやらない」を選択するのは、多くの場合

・社会人とは厳しいものだ
・お金を稼ぐのは大変だ
・上司の言うことは絶対だ(自分が言いたいことを言ってはいけない)
・好きなことをやっても、うまく行くはずがない
・自分にはそんな才能はない

など、本当はそうとも言い切れないのに
そう決めてしまう「思い込み」によって生まれているんですよね。
このような思い込みは勇気を出してやめないと
自分にずっと制限をかけることになるし
それによって、次の仕事のステージに上がれない。
その結果、本当にやりたいことができない。

となります。
 
 
「やりたいことをやりましょう。やらねばならないことはやめましょう」
これは、大事なことです。

でも……

「やらねばならないこと」を単純化しすぎるのはよくないね、
「やらねばならないことは、やめましょう」を逃げ口上にしてはいけないね。

「やめちゃいけない、やらねばならないこと」は、つべこべ言うな。ちゃんとやれ。
「やめてもいい、やらねばならないこと」は、もう、やめても大丈夫だよ。

そんな感じなのかな。

こうして見えてきた「本当にやりたいこと」ができたら、最高だね。

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