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マニュアル化に頼らず、「シンプルな『意識の軸』」を突き詰める

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今日で3月も終わりですね。

3月を振り返ってみると、震災に関する報道を目にする機会がたくさんありました。
その中で「マニュアル化」という言葉が強く頭に残っているので
今日は「マニュアル化」をテーマに、考えてみたいと思います。

震災とマニュアル化

ある番組では
70人の児童が亡くなった小学校を特集していました。
近くの川のほうへ避難した結果、津波の被害にあったそうです。

津波でお子さんを亡くされた、ある親御さんは
「すぐ近くに山があるのに、なぜ、川のほうに逃げたのか?」
と、今でも避難体制に疑問を持っているそうです。

それに対し、学校側は
「今後、このようなことが起きないようにマニュアルを整備する」
と回答していると言います。

それを聞いたある専門家は

「マニュアル化は、日常に非日常を考える上で確かに大切だ。
 だが、マニュアルは各所と調整するときに、さまざまな関係性を気にしなければならず
 大事なことが削除されることもある。
 また、いざ、その時になったら、マニュアルはそれほど役に立たない。
 本当に大切なのは、『早く』『高く』『遠くへ』…これだけだ。
 シンプルなことを繰り返し教えることだ」

と言っていました。

日常の仕事における「マニュアル化」の弊害

私は「本当に大切な『シンプルなこと』を教えることだ」という言葉を聞いて

「そうだなぁ。本当に大切なことはシンプルだったりするよなぁ。
 これは、仕事の中でも同じことが言えるなぁ」

と、しみじみ思いました。

私たちの仕事の中でもよく「マニュアル化」という言葉をよく耳にします。

繰り返し行う作業では、マニュアル化はとても大切です。
品質が保たれますし、特定の人の技術に依存しなくても済むようになります。

緊急時のことをマニュアル化しておくことも、とても大切です。
平時に緊急時のことをシミュレーションしておくことで
冷静に対応するのに役立ちます。

一方、マニュアル化することで、いろんな弊害もあると思っています。

たとえば
「マニュアルを守ればいい」という人が出たり
「マニュアルが書いてないからそれ以外の臨機応変な対応ができない」という人がいたり。

また、マニュアル化は、シンプルなことを複雑にする傾向があります。

先ほどの小学校の避難誘導でも
本当に大切なことは、専門家が言う「『早く』『高く』『遠くへ』」だけというのは
私も納得できます。誰もが分かるし、意識できます。

本当に大切なことは、シンプル

私は、本当に大切なことは意外なほどシンプルなんじゃないかなぁと思っています。

たとえば、「お客様を大切にする接し方」で考えてみます。

マニュアル化するなら「おじぎをする角度は30度で、笑顔を作るためには口角を上げる」
のようになると思います。

これをシンプルに考えるなら、三波春夫さんの「お客様は神様です」は明快です。

ちなみに、三波春夫オフィシャルサイトによれば
次のように記されていました。

「歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って、心をまっさらにしなければ完璧な藝をお見せすることはできないのです。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。だからお客様は絶対者、神様なのです」

お客様が神様なのなら
「お客様に喜んでいただこう」と思います。
「感謝の気持ちを込めて、頭を深く下げよう」と思います。
ひょっとしたら、笑顔を作ろうと思うかもしれません。
臨機応変な対応にもつながりそうです。

また、マニュアルは記憶するのが難しいけれど
シンプルなことなら、いつでも意識できます。

マニュアル化に加え、シンプルな「意識の軸」を

マニュアル化はとても大切です。
けれども、困ったとき、悩んだとき、苦しい時、緊急時など
ふと頭に浮かんできて、とっさの判断と瞬発力を与えてくれるのは
シンプルな言葉だったりします。

シンプルだけど大事なことを突き詰めて突き詰めて考えてみる。
それを繰り返しやってみる。

緊急時と日常はシーンが違うかもしれませんが
常に意識できるようにするために、シンプルなことを突き詰めてみることも
大事なのではないかなぁと思っています。

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