職場の「分かりにくい課題」に取り組む意味
竹内義晴です。今年もわずかになりましたね。
NPO法人しごとのみらいは、「しごとを楽しくしたい」という思いを抱いています。
NPO法人には高齢者福祉や子育て、障害者支援、ニート対策などいろんな法人がありますが、これらの法人の活動は何をしているのかイメージもしやすいですよね。
その一方で、私たちの活動目的「しごとを楽しくする」というのは、かなり抽象的で分かりにくいです。「しごとの楽しさ」なんてなくたって、毎日働く場所があってお金がもらえれば、多少我慢することがあっても実生活にはそれほど困るものでもありませんしね。
でも私は、「分かりにくい課題」だからこそ、取り組むことも大事なのではないかと思っています。
分かりにくい課題は、目にも留まりにくいし気づかれにくいです。だから、仮に課題があってもあまり注目されません。でも、分かりにくい課題の中にも、実際には困っている方や不安を抱いている方がたくさんいるのですよね。
職場の中だったら、メンタルケアの課題は個人の性格の問題だと思われがちです。もちろん、そういう一面もあるのでしょうけど、職場内の人間関係やコミュニケーション不全が生んでいる課題もたくさんありますよね。
また、社会が不安定なので、将来に不安を感じている人もいるでしょう。なかなかやる気を見出せずに、「何のために働いているんだろう?」と毎日をなんとなく過ごしている方もいらっしゃると思うんです。
一人ひとりが楽しく働くことができれば、そこには活発で、安心して働ける場が生まれます。働きやすい場があればさまざまな意見も出るし、みんなで出したアイデアが形になれば、業績にだって影響を及ぼすはず。
なかなか先が見出しにくい今、一人ひとりの「しごとの楽しさ」が、一人ひとりに未来を見い出し、次の時代を作る原動力になっていくんじゃないかと思います。だから私は、メンタルケア、しごとに対するやる気の創出、コミュニケーション、リーダーシップ……このような、職場の中でおきている「分かりにくい課題」に取り組みたいと思っています。