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闇と月と静寂の中で―世知辛い日本の中で、若い世代へのメッセージ

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こんにちは、竹内義晴です。

昨夜は、夜中の2時ぐらいに目が覚めました。
眠れなくなったので起き上がると、窓から入り込む月の光が
いつもより明るいことに気がつきました。

昨夜は、まあるい月がきれいでした。

眠れない夜は、いくら布団にもぐっても眠れないので
寝るのをあきらめ、デスクに向かうことが多いのですが
昨夜は涼しい風を浴びたくなり、近くの湖まで車を走らせました。

暗い湖を眺めながら、そういえば、神奈川に住んでいた20代の夏
夜中にバイクを走らせ、海を見に行くのが好きだったことを思い出しました。
 

■□■


先日、駅の構内で「R25」というフリーペーパーを手にしました。

・定年から年金支給までどう食いつなぐ?
・サラリーマンの小遣いの理想と現実は?
・ストレスがたまると胃が痛むのはなぜ?
・「胸やけ」の正体に迫る!

このようなタイトルが並んでいて、「フムフム」と読みなした。

読みながらふと気がつきました。

「これって、確か25歳ぐらいをターゲットにしたフリーペーパーだよな」

ボクが、仕事や生き方をまじめに考えるようになったのは
32歳ぐらいの、いろんな悩みを抱えた時期からです。
25歳から32歳までは、何も考えてなくて、ただ働いて、遊んで、飲んで……という生活でした。
(ちなみにボクは、ちょうどバブルが崩壊した後あたりの世代です)

だから、現代の若い世代は、20代からこんなことを
考えなければならなくなったのかと思うと、なんだか、胸が苦しくなりました。

周りを見ればモノで溢れかえり、こんなにも豊かなのに
テレビをつければ不安なニュースが多く、ちょっとしたことで批判し合い
毎日が競争、競争で、なんとなく世知辛い国、ニッポン。

「世の中の情報は『ねばならない』が多いけれど
 25歳はまだ、そんなに難しく考えず、
 たくさん恋して、仕事して、もっと楽しく、自由でいいんじゃないかな」

そんなことを感じました。

ページをめくると、元ソニーのCOO 出井伸之さんの記事がありました。
そこには、こんな言葉が添えられていました。

「『財政赤字』っていうけど、有史以来日本が財政黒字だったことなんてないんですよね、一回も。だから何が心配なんだと。"財政赤字が心配ですか?"って聞いたら"心配です"って答えますよ! ~中略~ 『景気低迷』なんて、日本はもう20年も続いてますよ。35歳以下の人は景気の良かった日本なんて知らないんだから、景気低迷自体は結構快いんですよ。価格は下がっていくし。『雇用不安』なんて、ずーっとそうですよ(笑)。こういうふうに東都、そりゃもちろん不安材料になる。心配は心配だろうけど、そのこと自体を心配するのではなく、なんでこうなったかを問うべきなんです。そこから何を導き出すかが大切」

「25歳とかってあんまりマジメになる年じゃない。会社に規制されないで、好きなことを勝手にやってればいいんですよ。できるだけ自分勝手なことを、うまく会社を利用してね。」

まだまだ若造のボクも、なんとなく、わかる気がしました。

■□■

毎日なんとなく過ぎ去っていく毎日。
「こんなんで、いいのかな……」
そんなことをぼんやり考えながら、暗い夜の海を眺めていた20代の夏。

40代の今は、何かにつけ、仕事のことを考えることが多いです。

これはこれで、嫌いではないのですが
昨夜は、何も考えず、なんとなく時間を過ごす20代の頃に戻りたくて
ぼんやりとした時間を過ごしました。

何も聴こえない静寂の時間。
こういう時間も、たまにはいいね。

高原の空が明るくなってきました。
また、新しい朝がやってきました。

20110913

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