「オーケストラ指揮法」―職場の悪い雰囲気と人間関係に悩むリーダー・経営者にオススメの本
オルタナブロガーの永井千佳さんのブログをよく拝見しています。
ビジネスと音楽、あまり関係のないように見えますが
指揮者とオーケストラのメンバーの関係性は
職場のリーダーとメンバーの関係性ととてもよく似ているので
永井さんのブログを拝見しながら、おもしろいな~と思っています。
私がコミュニケーションのトレーニングや講義をしているとき、
「職場の人間関係をよくしたいのですが、
コミュニケーションに関する本で、何かオススメの本はありませんか?」
とよく聞かれます。
そのとき、紹介する本の1つに、高木義之さんの「オーケストラ指揮法」があります。
「オーケストラの指揮法ですか?」
と、ほとんどの方が不思議そうな顔をされるのですが、次にお会いしたとき、
「なぜ、あの本をご紹介いただいたのかわかりました。」
と言われます。
こちらが、ボクが読んだことがある本。
なお、現在は新版も出ているようです。
この本は、タイトルの通り、
オーケストラの指揮者に必要な資質について書かれた内容ですが
私がこの本を読んだ感想は
オーケストラのメンバーへの、指揮者の接し方は
職場のメンバーへの、リーダーの接し方と全く同じ……ということでした。
この本の前奏(いわゆる、前書きです)には、このように書かれています。
「決して命令や理論、権力やお金では本気で動きません。命令に従ったように見えてもそれは形だけで、決して本気で動いたわけではありません。そして形だけの演奏は決して人の心を打ちません。」
これ、職場でも同じことが言えると思いませんか?
けれども、多くのリーダーは、命令や理論、権力やお金で動かそうとします。
第一楽章の最後に書かれている言葉を引用します。
「あなたはプロのオーケストラの指揮者と同じなのです。子供にとっての親、従業員にとっての経営者など、いいえ、それに限らず、すべての人はたくさんの人に囲まれて生きています。あなたはたくさんの人と共に生きています。たくさんの人に囲まれて生きているのです。あなたの一つの言葉が、あなたの一つの行動が周りに影響を与えているのです。」
メンバーを一つにまとめる具体的な方法が満載です。
指揮者の音楽テクニックが書かれた本ではないので
音楽が苦手でも安心して読むことができますよ。
職場の雰囲気が悪くて悩んでいるみなさん、ぜひ、読んでみてください。