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「しごと」をもっと楽しくしたい!

「伝える」と「伝わる」の違い

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こんにちは、竹内義晴です。

先日、

放送フォーラムin佐賀県「しっかり聞きたい、玄海原発」~「玄海原子力発電所 緊急安全対策 県民説明番組」

というのがあったそうですね。

テレビ報道によれば、参加されたみなさんから
「専門用語ばかりで、何を言っているのか全然分からない」
「安全、安全と繰り返すばかりで、何が安全なのかわからない」
などの意見が出されたと報道されていました。

一方的に話しているばかりで、参加されているみなさんには伝わっていなかったようです。

ボクは、コミュニケーションのトレーナーをしているのですが
コミュニケーションっていうと、
「いかに上手に伝えるか」という解釈をされている方が多いと思います。
実際、「コミュニケーションで何を学びたいですか?」と質問すると
「上手く話せるようになりたい」
「言いたいことがはっきりと言えるようになりたい」
などの声をよく耳にします。

「上手な伝え方」ももちろん大切なのですが
ボクがもっと大切だと思うのは、「相手に伝わったか」という視点です。

なぜなら、「伝える」は一方的ですが、「伝わる」は相手が理解して成立する状態です。
であるからこそ、相手に寄り添い、相手の表情や声のトーン(非言語情報)を観察し、
伝え方を変えていく柔軟性が大切なのではないかと思っています。

たとえば、冒頭のフォーラムでは、
テレビを拝聴する限り、参加者の方の表情は硬く、難しそうな顔をされていました。
参加されているみなさんの反応を観察できれば
別の伝え方をするきっかけができたのではないかと思います。

一方、参加者のみなさんの表情などから納得感を感じられれば
そのままの伝え方でいいわけです。

ですから、「伝わる」という視点が、大切なのではないかと思います。

観察力は、比較的容易に身に付けられます。
みなさんも、いつもより少し意識して、相手の表情や声のトーンを観察してみてください。
そこに、いろんな情報があることがお分かりいただけると思いますよ。

 

少し話がずれてしまうのですが……

6/29に、IT活用講演会を行います。

ITでの情報発信では、
反応は、コメントやリツイート、いいね!等で知ることはできますが
表情や声のトーンで反応を観察することができません。
伝わったかどうか、相手を観察して伝え方を変えていくことができないので
売り手の一方的な視点ではなく、買い手にも共感した
「伝わるような伝え方」が大事なんじゃないかと思っています。

「何で伝えるか」よりも、
「どのように伝えたら伝わるのか」という観点で
お知らせできればいいな~と思っています。

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