【社会的事業マネジメント科の登壇を終えて】―コミュニケーションが仕事の成果に影響を与える理由
新潟県上越市に「くびき野NPOサポートセンター」というNPO法人があります。
同センターでは、今年の5月から、職業訓練の一環として
「社会的事業マネジメント科」という講座を開講しています。
私はこの講座の中で、「コミュニケーション心理学」という枠を担当し
16名の方々と、コミュニケーションについて一緒に学びました。
先日、私の枠の最終日だったのですが、
講座の初日、コミュニケーションが得意かどうか尋ねたところ
ほとんどの方が苦手とおっしゃっていたのに
最終日のお一人お一人の成長ぶりを評価したところ
「え?この人は本当にコミュニケーションが苦手って言っていた人?」
と思うぐらいの変わりっぷりにびっくり!
最初と最後の変化をビデオに撮影しておけばよかったと思うほどでした。
仕事の成果や、事業の成長に
さまざまなビジネススキルやビジネスモデルはとても大切です。
一方、最終的に、仕事の成果や事業の成長に大きな影響を与えるのは
コミュニケーションであるというのが私の意見です。
なぜなら、仕事の成果や成長は
ビジネススキルやビジネスモデルだけで作られるものではなく
最終的には、職場での人間関係や、
顧客(社会的事業のようなサービスを受ける方を含めて)との
良好な関係によって生み出されるからです。
また、仕事をしていると、理想どおりに行かなかったり
人間関係に悩んだりするシーンもたくさんあります。
このようなとき、出来事を前向きに捕らえることができれば、
ピンチをチャンスに変えることができますが
ネガティブに捕らえたままだと、そのような結果になります。
そういう意味では、仕事での成果や成長には、
「自分とのコミュニケーション」も大切です。
受講生のみなさんからのご感想をご紹介しますと……
- もっと(新入社員のような)若いときに、このような研修を受けられるとよかったなぁと思います。
- コミュニケーション上手とは、聞き上手であるということを知り、目からウロコが落ちたような気がした。
- 特に傾聴の姿勢が大切で、中々頭で理解していても実践はできませんが、今回はワークの繰り返しで大分身につきました。さらには相手をリードする方法、これについても繰り返しのワークが効果的でした。
- 人間の生活には、仕事だけでなく、どんな場面にも、よりよいコミュニケーションが非常に重要であることがわかりました。コミュニケーションを行う際の「型」があることには、感銘を受けました。
- 今までコミュニケーションに必要なものは、会話術だと思っていました。けれど、まず話を聞くことだと知り、すごくおどろきと、安心感が得られました。今では人の話を聞くことが大事だと思い、普段の生活の中でも使ってきています。前より人と話すのが楽しくて、コミュニケーションがとりやすくなりました。
- マニュアルも理解しやすく、ワークも多く、コミュニケーション技術が難なく身に付けられました。日常の会話の中でさりげなく使うことで、相手に意識させることなく、会話をスムーズに進めることが出来るようになりつつあります。
- 「どうせ○○だから、私なんて……」と、ついネガティブになりそうになる自分を、講座を受けることによってポジティブに考えるようになりました。
- 図を使っていて、文字だけよりもわかりやすい。座学とワークのバランスが良く、だらけない。くりかえしで、よく身につく。
受講生のみなさんが、社会的事業を起業、もしくは、そのような仕事に就いたとき
多くの方から信頼され、事業や、周りとの関係がうまく行くことを心から祈っています!
また、これからも「現場で使えなければ意味がない」をモットーに
チーム運営や顧客との関係、そして、自分との関係について
ビジネスに役立つコミュニケーションのヒントをお伝えしていきたいなと思っています。
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