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「しごと」をもっと楽しくしたい!

「文章を書く」という効率の悪い作業

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最近、文章を書かせていただく機会が増えました。文章を書き、それが一つの記事となり、他の方の目に触れ、忘れ去られていく…というサイクルを何度か経験しました。

この経験を通じて、最近いくつか思うことがあるのです。

文章を書いていると、思いをスラスラ書けるときもあれば、頭の中にあることが思うように言葉にできずに、時間ばかりが経過してしまうこともあります。

やっとの思いで生み出した文章も、いったん記事になると一瞬のうちに消費されます。インターネットでは新たな記事のほうが優先され、新聞では一日後には読まれなくなります。生み出したときの苦悩や思い、それに要した時間と、忘れ去られていく時間を比較しながら、自分が書いた文章が消費されていく様子を客観的に見ていると「効率が悪い作業だな」ということを実感します。

「もっと効率がいい書き方もあるんじゃないか……」と考えることもあります。

たとえば、過去の記事をクリッピングして、まとめて、少し自分の意見を加えることで一つ記事にできます。他の方の意見を引用して、自分の意見を加えるという書き方も、ゼロベースで考えるよりも、ひょっとしたら効率がいいのかもしれません。

そういう書き方をしたときもありましたが、なんだか自分の意見ではないようで気持ちが悪い……という、もう一人の自分もいたりします。自分が本当にそう思っていないのならうそつきになってしまいますし、過去をクリッピングしているだけで新たなものを自分で作り出していないのなら、こなす文章は書けても、それほど価値がないじゃないか……という、もう一人の自分もいたりします。

何か、新たなものを作り出したいんだろうな。きっと。

仕方なくモニタの前に座り、頭を抱えていると、時々、頭では考えなくてもスラスラと書ける(というよりも、書かされている?)フローな時間がやってきます。そのときだけは、とても楽しい。

今日も書かなければならない文章があります。それがいつ来るか分かりませんが、今日も効率の悪い作業を続けます。

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