部下が変わるべきか、リーダーが変わるべきか?
時々、リーダー層の方から「やる気がない社員をコーチングをしてどうにかしてくれないか?」という相談を受けることがあります。
私もこれまでリーダーとしての経験をしてきて、「部下を変える本当に難しいな」と実感しています。
世の中には、部下を動かすためのツールとしていろんなものがありますよね?「叱る」というのもその1つでしょうし、「褒める」というのもその1つなのかもしれません。けれども、どんなツールを使っても、中々変わってくれません。(私もずいぶん失敗しました…)
他人を変えるのは本当に難しい…。もっとも、自分を変えることすら難しいのですから、他人を変えるのは余計に難しいのは当然といえば当然です。
困っていない人を変えようというのは、一番難しいことなのかもしれません。たとえば、部下が上司からいくらやる気がないと言われても、給料はちゃんともらえるし、少しの小言はやり過ごそうとする人にとって、「変われ」ということ自体、ひょっとしたら愚問なのかもしれません。
それでも言わなければならないリーダーの仕事は、本当につらいですね。
困っていない人はなかなか変えられない。では、一番困っている人は誰か…と考えてみると、リーダーである自分だったりするわけです。残念ながら…。
最近思うのですが、他人は「変える」のではなくて「変わる」ものなんじゃないかと思うんです。では、何によって変わるのかというと、「リーダーが変わった姿を見て相手が変わる」のではないかと。
部下を変えるか、リーダーが自ら変わるか、正解というものはもちろんありません。けれども、どちらかをあえて選ぶとしたら、リーダー自身が変わっていくほうが結果としては早いなというのが、体験した実感です。
自分自身が変わるのは大変です。けれども、私もこれまで困りながらいろんなことを変えたり試したりしてきて、最近は少しずつ変化が見え始めることや、いろんなことを学んで自分が変わっていくことが楽しみ変わってきました。すると、「あいつはやる気がないヤツだ」と思っていた人も自然と変わってくるんですよ。おもしろいことに。もちろん全員ではありませんが、少なからず変化が起きてきます。
今までのやり方でダメなら、違うやり方を試してみる…。もちろん、すぐにうまくいくわけではありませんが、変え続けることで結果が変わってきます。リーダーとは、難しい仕事には変わりありませんが、自分を変えていくことで自分の成長感を味わうことができる、案外楽しい仕事なのかもしれません。
私は最近、「リーダーの仕事って楽しいよ」と言うようにしています。