オルタナティブ・ブログ > 熊谷修司の最高のチームを創る >

組織、マネジメントの理論とその実践を、スポーツ・学校を通して考える。

慶應義塾高校野球部監督 森林さんの挑戦

»

 2023年の選抜甲子園大会に関東地区から慶應義塾高校が選出された。関東大会の結果から、順当な選出と言える。今まで公私に渡り大変お世話になった慶應義塾野球部の皆さんに心よりお祝い申し上げたい。

 2月2日の日本経済新聞スポーツ面で「体罰撲滅のヒントとは」というコラム(篠山正幸氏)で、慶應義塾高校野球部の「甲子園夢プロジェクト」が紹介されていた。本ブログでも「体罰はなくならないのか」と題して慶應野球部の取り組みを紹介した矢先のことなので、とても驚いた。甲子園プロジェクトとは、知的障がいのある生徒の硬式野球への参加を進める活動で、同校は特別支援学校と合同練習をするなど交流を重ねている。障外のある生徒に野球を教えているのは同世代の部員。野球を教えながら、交流を通して同時に彼らも何かを学んでいるに違いない。慶應のモットーである「教学半」をここで実践している。

「勝負とともにスポーツの価値」を求めるのは森林監督の流儀。スポーツ・野球を通しての人材育成が目指すところ。著書も読ませていただいたが、森林さんは知性に溢れ、知的である。

昨年まで勤めていた高校では、バスケットボール部が昨夏、特別支援学校の生徒たちと合同練習を行なった。両者にとって素晴らしい経験になったであろう。お互いが学び合う、助け合う、そこに体罰はどは存在しない。「甲子園夢プロジェクト」を心より応援する。

Comment(0)