キーボード沼と言うほどでは無いけれど、手に馴染んだキーボードを手放す事はできない
あらかじめお断りしておくと、ここで言うキーボードはPCなどに繋ぐキーボードで、楽器のキーボードではありません。そっち方面を期待された方がいらっしゃったら大変申し訳ございません。
そもそも50年近く前の高校時代にオリベッティのタイプライターを買ってもらったところから始まった私のキーボード生活。もちろん1970年代後半の当時電動タイプライターなんて外資系企業の役員秘書のところにあるくらいで、一般の人間が手に入れることなど不可能に近い話でしたし、実際手元にあったのは「THEメカニカル」なタイプライターです。
英語が得意とかそんな話とは全く縁遠い私が何故タイプライターを欲しがったのか、今となっては謎ですが、ひたすら教科書を見ながら撃ち込んだりしてました。
お陰で英文科出身とかでも無いのに何故か1985年に新卒で就職した時点でキーボードを見ずに文字を打てたのですが、ローマ字かな変換でしか打てないけれどかな入力がかなり出来る人と入力時間で良い勝負ができてしまっていたことに驚かれた、そんな時代でした。
だからといって何かの役に立ったわけではないのですが。
今でもずっと好きな「メカニカル」なキーボード
実は過去に何度か書いているのですが、その後紆余曲折がありつつ、常にメカニカルなキーボードをメインで使い続けてます。今は英語レイアウトの Keychron K8 Pro というテンキーの無いモデルが自宅作業時のメインで、オフィスには同じ Keychron ですが薄型かつテンキーレス英語レイアウトの K1 Maxを置きっぱなしで使っています。レイアウトは全く同じで英語配列なんですが、キーボードの厚さが違います。もちろんキーのタッチも違うのですが、とりあえず指が間違うことは基本ありません。
ちなみに両方とも「キー」の下にあるスイッチがハンダ付けではなく抜き差しして交換できるホットスワップと呼ぶタイプで、キーの重さやクリックの質感などの異なるスイッチに交換できます。実際自宅で使っている K8 pro は最初に付いていた比較的標準的な「赤軸」から、少しクリック感の強い「茶軸」に交換しています。
このあたり、自分の用途は基本文字を打つ仕事(いわゆるプログラミングは Excel のマクロとか Linux の Script を少々嗜む程度)のためのキーボードという立ち位置。なのでキートップに印字のない老舗のキーボードをこよなく愛する皆さんやゲーマーの皆さんのキーボードの拘りとは少し方向が違ってるかとは思うのですが、とりあえず「自分の求める方向がどれで実現できるか探したい」という気持ちはあります。
そして最近いろんな経緯があって更に同じ Keychron の英語レイアウトの K9 Pro という薄型&カーソルキーとかが無いキーボードが私の手元にやってきました。実はこれら3つのKeychron のキーボードはキーマップ設定が変更出来るので、たとえばカーソルキーやテンキーが無くても例えばファンクションキーとの組み合わせで自分で設定出来るのですが、流石にちょっとレイアウトが変わるので、タッチは同じだけれど若干の慣れが必要。まぁ何れにせよ「趣味の一品」なので、どこまで使うかは自分次第ですが。
あ、ちなみにKeychronさんの私が持っているモデルにはそれぞれ日本語レイアウトはありますので、念の為、英語レイアウトを使ってるのは単に私の趣味です。
そんな人なので、実はPC本体は何でも良かったりします
正直、どんなPCを使っていてもどうせ外付けキーボード付けちゃうから変わらないという生活を、多分もう30年くらいやってます。最初はIBM PS/55にPC/ATの英語キーボードを付けたころから始まり、その後PS/2のキーボードを持ち回るようになり、Logicoolさんの英語版のエルゴノミックキーボードに浮気し、一時期マイクロソフトの日本語のエルゴノミックキーボードに更に浮気してましたが、気がついたらKeychronさんの英語配列が3つも手元にある状況になってしまいました。
ちなみに本体PC本体の話で言うと、これまた30年くらいノートPCが基本なのですが仕事で使ってきたのは歴代のThinkPadがほとんどで、時々HPさんやDellさんが挟まるという感じでした。当然細かいキーの位置が違って本体が入れ替わるたびに「DELキー何処よ」とか「カーソルキー死ぬほど押しにくい」とか色々不満はあったのですが、それも外出時に持ち歩いてるときだけで、自分の席や自宅での作業時には馴染みのキーボードを付けてしまうんで、まぁ正直別に本体なんて何でも良いやって感じでした。
なお、仕事で支給されるPCは当然ながら日本語モデルが基本なのですが、そこで勝手に英語キーボードを使うためにOSのキーボード設定をいじっているので、本体のキーボードだと@や()とかの記号の位置が違います。本当はこのあたりダイナミックに切り替えができれば良いのですが、設定を切り替えたらリブートが必要になったりします。
流石に面倒です。
結局キーボードって慣れが大きいと今でも信じてます
でも長年外付けANSI配列英語キーボードを使ってるお陰で文字の位置を指が完全に覚えてて、正直キーボードを見ずに打つほうが間違えません。何かの拍子にキーボードを見ながら打ったりするとかえって記号を探して右往左往したりします。慣れって本当に大事だと思っています。
自分自身、面倒くさいやつだという自覚はあります。
でも、日本語キーボードよりスペースバーが横に長くて打ちやすいとか、キーボード全体のキーの大きさが大昔のATキーボードの頃から基本同じなので最早指が迷うことがないとか、自分的にはメリットが多いので、どうにもそこから逃げられません。
そして(多分)今でもあまり落ちていない文字入力の速度
なお、既に還暦過ぎている私が例えばオフィスで画面だけ見ながらTeamsとかのチャットでガンガン撃ち込んでる姿を若い人が見て「なにそれその歳でそんな打ち方できるの?」と驚かれることは、それほど稀ではありません。思い起こせば20代前半の頃、漸く世の中に「ノートPC」が現れた頃、当初は重かったので「ラップトップ」ではありましたが「ノートPC」ではなく「ポータブルPC」とか「ニーブレイカー(重いし熱いので膝の上で使うと膝壊すし太腿火傷するぞくらいの言われ方)」だった時代に会議中に話を片っ端からテキストファイルに打ち込んで、(当時だからできましたが)終わると同時にUSBメモリーにコピーして渡したりメールに貼り付けてその場から送ったりしてました。
変なやつです。
そう言えば自分でよく覚えてる「めちゃめちゃ文字を打つのが早かった時期」ってのは多分40代の頃なんですが、たとえば何か原稿を打ちながら何かの相談をしに来た人とその人の方を向きながら話をして、でも少なくとも打ち間違えは指で解るので画面見ずに後退キーで修正して続きを打ったりしてて、相談に来た人に「どっちかにしてください(大笑い)」とか言われたことも結構ありました。
マジで変なやつでした。
ちなみに、速度だけで言うと今でも少しだけゆっくりめに喋るままを全部打ち込むペースで打てますけれど、でも寄る年波には勝てないのか以前よりもちょっとミスタイプが増えて、文字を打つよりも後退キーで間違った文字を消してる時間が増えてきたかもしれません。今も、そしていつまでそんな風にに文字をゴリゴリ打つ用事があるかどうかは自分でも良く解りませんが。