三菱重工神戸造船所での最後の商船進水式の報道をみて、自分が実はずっと港の近くで育ってきた事を改めて思い知る
世界的に造船業界がどうなっているかっていうのを気にしてる人というのはそれほど多くないとは思います。いわば重厚長大の象徴みたいな部分もあるわけですが、その産業の裾野を考えると非常に広く大きな影響力を持つ業界であるのは事実です。技術的にも建造数においても世界を完全にリードしてきた時代がありましたが、世界的な景気変動や市況の変化の影響は当然有るわけで、業界全体も大きく動いているわけです。
そしてそんななか、ふと目にとまったのが三菱重工神戸造船所で最後の商船が進水式を迎えたという報道。実は義父母がここに勤めていたとかっていう経緯もあって、やっぱり思うところはあります。因みに私自身は直接のかかわりを持たないのではありますが。
業務再編、拠点の移動、そして地域との繋がり
これは別に製造業に限った話ではなく、どんな業界業種業態でもありえる話ですし、事実いつでもそこらじゅうに転がっている話です。そうやって変化してゆく事によって企業と言う生き物が生きながらえてゆくわけですが、流石に100年以上も続いた事業とその拠点が動くとなると、やっぱり色々な影響がでるのは間違いないわけです。でも、そうできずに本当に倒れてしまったときの影響を考えると、動けるときに動くべき方向に変化する事が出来るかどうかっていうのは、私ごときであっても自分自身の職務経験や見聞きしてきた事を通じてよく判ります。
因みに労働力の流動性について相変わらず色んな意見が出ている昨今ですが、単純に流動かすればいいじゃないかという議論の後ろに隠されてしまうのが、たとえば家族と共に住んでいる場所と勤務地の関係、人に依存する技術や能力の問題、その人の年齢や保ちたい生活の水準の話なんかじゃないかと思うことがよくあります。
簡単に他に移れる状況を持った人もいれば、状況的に難しい事もある。その人自身の問題である場合もあるし、地域的な話が撒きついてるかも知れないし、本当にこのアタリは単純に議論できない話だと思っています。ITが活用できたらうんたらかんたら見たいな話も、その部分から考えると非常にトンチンカンな話だったりするんですが、そこを完全に忘れて議論をしてしまっている流れを目にしたりする事もあったりします。
因みに三菱重工神戸造船所は今後潜水艦などの艦艇や深海調査船などの建造に特化してゆくとの報道を見かけました。一応実家が神戸にある私としては、やはりそこで船が建造されているというのは単なる外野のキモチではありますが、それでも嬉しいし誇らしい気持ちになります。あくまでも私の個人的な意見ですが。
因みに本当に個人的な話だけれど、事業の移管先のところで驚いた
いや、これは本当に個人的な話で申し訳ないのですが、事業の移管先が同社の下関と長崎の造船所。で、何が驚いたかというと、実は私の父の実家が長崎で、母が下関で、私自身は長崎には住んでいないのですが下関には小学校から中学にかけての3年ほどを過ごした場所なんです。で、もちろんそれらの場所に同社の造船所があるのは昔から知ってましたけれど、神戸からそれらの場所にっていう流れなんだぁってのが素直な印象です。
実はたまたま実父が魚群探知機や船舶用レーダーなどのメーカーに勤務してたので結果的にそういう場所に縁があったという流れもあるのですが、そうなんだぁと思った次第。因みに今現在住んでいる横浜のみなとみらい地区がこれまたかつて同社の造船所のあった場所ですから、なんだかなんだかと言う印象です。
ただし、私自身は同社と直接のご縁がなく、ただの通りすがりではありますが。
ついでにもう1つ言うと、現在の私の自宅は横浜市内ですが、たとえばみなとみらい地区などに行くことをあえて「横浜に行く」と言うほど仕事もなにもかも日常は東京方面との繋がりが深い「横浜都民」なのですけどね(笑)