オルタナティブ・ブログ > THE SHOW MUST GO ON >

通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

【休日ネタ】 「話のサワリ」ってどの部分のこと?から、いわゆるエレベーターピッチを経由して頭の中でブツブツと考え続けるに至るまでの話

»

これは本当によくある話ですが、本来は浄瑠璃の世界の用語で、ひと言で言うと「一番の聞かせどころ」。で、これを「冒頭の部分」あるいは「歌いだしの部分」という風に思われているケースがとても多いというのも良くある話です。

ある業界などでの言い回しが一般に知られるようになると解釈が独り歩きするケースというのは良くある話ですが、これもその一つかもしれません。

 

じゃ、自分んお話のサワリってどこなの?という話に瞬間に反応しなくてはいけない時

ある瞬間に、ある一定の持ち時間で何とか話をしてくれというお願いがある時。これがたとえば3分間とか5分間なんて世界だと、いわゆるエレベーターピッチの世界になるわけです。その間に出来る話には限界がある。おそらくひとつしか話ができない。話す相手がそのただひとつの件についてどのくらい理解しているかについては不安がある。さて、どうするか?

ここまでキツい状況には遭遇したくないですが、自分の仕事柄、たとえば持ち時間は全部で30分くらいってのは事実ありました。プレゼンテーションとデモンストレーションを全部合わせても30分。あるいは前後の説明の時間無しでデモンストレーションだ10分間とか。しかも相手の理解レベルは全くわからない。それなりにキツいのは事実。

実はフル・ストーリーで90分とか120分くらいかける内容が元だったりするので「それなりにキツい」ってのは殆ど社交辞令の状態でなのですが、それでもお客様の条件に合わせるしかない。ただ、幸いに自分としては完全に自分のものになっている話。ということで・・・

Q: あなたの話のサワリの部分だけを10分間でお願いします
A: わかりました。実はですね・・・

と来るわけです。サワリの部分がいわば話の根幹。それ以外の部分はいわばそこに至るための前振りや演出の類ですから、というと言いすぎですが、でも持ち時間が少ないなりに持って帰ってほしい部分ってのを決めて、それを補強する説明を頭の中で瞬時に組み立ててゆく作業が頭の中で自動的に進みながら話をしてるという変態なのがワタシのようです。

 

そもそも伝えたいものは何か、そしてそれに優先順位を付けているか

伝えたいモノに優先順位を付けるというのは以外と難しい話ですし、それ以前に優先順位を付けるという発想が意外に無いものです。でも、思うところを全部話を出来るチャンスなんてそれほどない。むしろ出来る事はないと思ったほうが良いくらい。そうなると、色んな事を考えつつ、そもそも本質として何を伝えたいと思っているのかをキチンと考えないといけないわけです。

ただ、それも誰に対しての話なのかを考えておかないといけない。自分と同じような立場の人なのか、企業のエグゼクティブなのか、同じ業界の関係者なのか、どういう立場の人なのか。ワタシはアホなので、その場ですぐに対応できるほどの応用力は持っていません。じゃ、どうしてるかというと、単純に色んなケースを想定して頭の中でシミュレーションしてるんです。ひたすら練習するんです。昔からそうしていますし、今でもそうしています。

以前に「アホな知ったかぶり」という立ち位置というエントリーでネタとなる話を頭の中で反芻する話をしたかと思うのですが、実はその反芻するバリエーションに「対象」ってのがあるんです。もちろん会う可能性のない人を相手にするのではなく、もうちょっと具体的にイメージできる人を対象に考えていますが、これはこれで表現のバリエーションを仕込むうえでは結構重要なモノになっています。

あ、あくまでもワタシ自身については、ですけど。

 

Comment(0)