ケータイとアンテナの「目に見えない」関係
ケータイを含むあらゆる無線機器はアンテナを持っています。「えー、ワタシのケータイにはアンテナついてないよー」という声が聞こえてきそうですが、必ず付いてます。問題はそれが内蔵なのか外に出てるのかの問題で、それがアンテナというモノの存在を意識するかどうかに関わってくるのですが・・・
最近のケータイは基本的にアンテナを内蔵しちゃっているものが多いですね
そうなんです。実は電波の世界というのは誰にも公平に働くので、電波を受信したり発信したりするのに必ず必要なのですが、それが露出しているとポキッと折ってしまったりして何かと邪魔になることも多く、結果的に最近のケータイでは基本的に本体に内蔵されています。
実は電波の世界は誰にも公平である、というところが重要で、小さなケータイの本体に収める限りはそれなりにサイズやら何やらで無理をするわけですが、そこはハードウェアとしてのデザインのひとつのチャレンジだったりします。何が?いや、やっぱり本来あるべきサイズというのがあるわけで、それを小さくするためにはそれなりの努力が必要ですし、その上でキチンと使えるための感度を確保するのもそれなりの努力が必要です。
ということで、色んな人の血と汗の結晶(いいすぎ?)がアンテナが露出していないケータイになっているわけです。でも、本来は露出させて十分なサイズを持たせたりある程度頭から離すことが出来るようにしていた方が、電波を使う機器としては便利なことや役に立つ事が多いんですけど。
もっともワンセグのアンテナはまだ露出している方が多いですね
これは色んな理由でそうなっているのですが、最近はそれも内蔵されることが多くなりました。ということで、とにかく四角い本体だけで通信できてしまい、アンテナの存在感はますます希薄になります。因みにNotePCで無線LANやBluetoothの機能が付いているものが多く有りますが、これも実は中にちゃんとアンテナが付いています。
あ、別にワタシ、アンテナフェチじゃないですよ。
でも、アンテナが付いていると何だか判らないけれど伸ばしたほうが良いような気がしたりします。それが何のためのアンテナか意識はしなかったりしますけど・・・
ちょっと見かけてしまったアンテナの機能に対する誤解
通勤時に電車の中で見かけた誤解なのですが、近くに立っていた、普通にメールを打っていた人。ふと見ると、ケータイのワンセグのアンテナが立っています。イヤホンをするわけでもなく、どう見てもメールだけを打っています。いや、裏側で何かしていたのかもしれませんが・・・電車が地上区間から地下に入ってもそのままひたすらメールを打っています。
どうやら、ワンセグのアンテナをケータイの通話やメールのためのアンテナだと思ってるに違いない・・・
そもそもワンセグってケータイの本来の機能とはまったく別っていうのが理解しづらいところもあるので仕方ないかとは思いますが、教えてあげたくても知らない人だし・・・ ということで、そのまま乗り換えの駅でワタシは降りてしまいました。
ということで、今日の教訓。メールを打ったり通話するときに、ワンセグのアンテナを伸ばす必要はありません。
もちろん、今でもアンテナが露出したケータイは存在しますよ
例えばPHSの場合だといまでも現役でアンテナが露出しているものがあります。一方3Gなどの携帯電話の場合には殆どありません。衛星を使うイリジウムなどの電話の場合には電波が非常に微弱なため、本体と同じくらいの巨大なアンテナが付いていたりします。
そういえば、アンテナをアンテナと言わずに「電波」と言っている人とお話をしたことがあります。しばらく前の話ですが・・・
「通話するときには電波をださなきゃいけないのに、これ、付いてないよ」
「電波は出るけど、付いてるって?」
「ほら、ビヨン!って伸ばす電波だよ」
「それはアンテナ。電波はそこから出るもので、目に見えないよ」
「まぢ?」
飲み屋での酔っ払いの会話でしたが、まぁそんな意識なのかもなぁと思った次第。
とりあえず使っているときには余り意識しないものですが、電波ってアンテナを出入り口にして飛び交ってる、っていう雑学に近いお話、でした。