中国語の「加勒比」が全然「カリブ」に聞こえない理由
おはようございます。
いよいよ梅雨明けしそうです。
===ほぼ毎朝エッセー===
□□7月から試している語学ペアレッスン2回目
「1対1が重要」と始めた社内就業時間中の語学レッスンですが、始めてから4年経ち、この7月にモデルチェンジをしました。経企・総務グループで様々に考えてくれたおかげで、二週に一度、ペアの人の枠に追加で参加するという方式を編み出してくれました。これでペアレッスンが成立し、私も中国語で参加できることになりました。レベルを合わせるあたり、様々な苦労があったようですが、私は若い女性のHさんがペアです。ラッキー(^^)。そして、実際にやってみて昨日が二回目でした。
そのような中で、昨日は「カリブの海賊を中国語でどう言うか」という話になり、S先生から「加勒比海盗」と。発音を聞くと[Jiālèbǐ hǎidào]、中国語読みでの「加勒比」が全く「カリブ」らしくなく、Jiālèbǐ (ジャールービー)と。そこで頭の中で仮説が湧いたのでスマホで検索し始めてビックリしたことがありました。
湧いた仮説とは:日本語で無理やり「加勒比」を読むと「カーリービ」と読めないこともないですよね。だからきっとこれは広東語か何から伝わって中国国内で「加勒比」と定着したのではないかということです。そして、Google翻訳で広東語への翻訳を試して音声を確かめようとスマホを操作したのです。ところが、翻訳に広東語の翻訳がないのです。さらには、広東語は口語であり、文語にはマンデリン(いわゆる中国語)を使うという記述もネットにありました。
これに驚いて、レッスン中にこのことをS先生に伝えました。すると、彼女の説明がさらに驚きでした。中国では、各地にかなり異なるそれぞれの言葉があり、生まれてからの口語はそちらの言葉で会話をするそうです。つまり、いわゆる「中国語」の標準語、「普通话」は、学校に入ってから学ぶ言葉のようなのです。家族ではその口語の言葉が中心的に使われ、文語になるときに「普通话」が用いられると。
確かに、上海にはローカルの上海語があると言います。そして北京にも標準語に近い言葉が存在するけどそれなりに方言があると。ところが、もっとバラバラなのが実態のようです。四川には四川語、重慶には重慶語、南通には南通語、等等。そしてマンデリン語と並列して使われる言葉だと思っていた広東語は、単に沢山あるローカル語の一つだと。
中国の標準語、つまり「普通话」は、文法が北京語に近く、発音は中国の東北部に近い。これは20世紀に政府があえて作って広めたものだというのですね。なるほど。広く人口の多い国ではありうる話です。インドでも25の別々の言語があり、共通語であったはずのヒンズー語もあまり通じず、結果的には英語が使われているのと似ていることなのでしょう。
ペアレッスンで話題になった「加勒比」から、面白い話題展開になり勉強になりました。新しい語学を学ぶって、言葉以外にも大いに勉強になるものなのだということを実感したレッスンでした。
そして、昨日は、前回のレッスンの中で話になった「火鍋」と食べに池袋に行ったのです。その火鍋やさんは「海底撈火鍋 」と言い、中国でとても人気のチェイン店だそうです。中に入るとそこはもう外国でした。初めていく際にはローカルの人(笑)、つまり中国人と一緒に行くといいと思います。ちなみに、そこに参加していた中国人社員のAは、ある程度広東語がわかるようで、「加勒比」を発音してもらったら、やはり「カリブ」に近かったです。