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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

なぜカメラには老舗が残っているのか?:マーケティング

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おはようございます。

夜明け前の朝の空のクリアな中、日に日に細くなる下弦の月と金星が印象的です。

===ほぼ毎朝エッセー===

マーケティングって、セオリーと柔軟な考え方との融合です。そういう意味では、毎朝社内でやりとりしているコメントの中には様々なヒントがあります。

今朝の社内版【朝メール】では特にマーケティング系のヒントになりそうなことがいくつかあったのでピックアップしてみましょう。

■なぜカメラは老舗が残っているのか?

[私の問いかけ]
最近カメラ売り場界隈でLeicaのマークを見ることが多く、その昔、祖父からもらったライカの一眼レフを懐かしく思い出しています。Nikonもそうですが、世界のカメラメーカーの老舗がいまだに頑張っているあたり、不思議なものを感じます。カメラは電化製品やIT製品とは何かが違うようです。何だろう??

[アルバイトOコメント]
電化製品やIT製品と違い、カメラ----特にライカに関しては、時を経ても見劣りすることのない魅力があるからではないでしょうか。デジタルな製品に移行しても、古い機種でも現行品に負けないような個性のあるモノを作っているイメージがあります。この辺りは楽器に似ているところがあるかもしれませんね。

[そこに対する私のコメント]
なるほど!楽器、カメラ、あと自分の感覚では車。つまり趣味の世界のものか。デザイン、触覚、機能、味付け、ビンテージあり。家具なんかもそうなのだろうな。

[テクニカルサポートグループリーダーのGのコメント]
高級レンズは長年のノウハウの集大成であり、新規参入は困難なのだと聞いたことがあります。カメラトータルで見ても性能の絶対値以上に味が大切な世界ですし。

[私のコメント]
味ねぇ。そういうところで勝負できるようになるのが成功者なのだろうな。

■価格とサポート品質で勝負するしかない世界

[技術ユニットリーダーYのコメント]
明日に備え、電話にてある製品のプレゼンを受けました。その際、競合製品との比較の話になりましたが、「一番の競合製品と機能は9割方同じで、導入後のフォローの充実が強み」という返答が印象に残りました。ユーザーのニーズが明確で分野として熟しているからかもしれませんが、機能差異で戦えず、サポートの質と価格の問題だけになるのは厳しいです。

[私のコメント]
はい。それをレッドオーシャンと呼びます。一般的に日本企業はそういうところで鎬を削るのが得意です。そしてこれには分野的な向き不向きがあると考えます。ITでこれをやると海外特にアメリカからの黒船に一気に持っていかれてしまうのが常。だからe-JanではCACHATTOを定期的にリポジショニングすることでブルーオーシャンを開拓しつづけているのです。

■マーケティングのあるメルマガにあった納得の文章

[営業企画のグループリーダーKのコメント]
マーケティングの某メソッドのセミナー開催の案内メールにセミナー内容が箇条書きされていたのですが、あらためて「そうだよなぁ」と納得したので共有します。特に一番上、ついつい性能紹介、機能紹介に走りがちなのですよね。
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「顧客のジョブ」から本当に欲しがっていることを理解する
・顧客は何を知りたいのか?
- NG:モノの性能を説明する
- OK:顧客の何が変わるのかを伝える

人間が本質的にやりたい事の切り口を理解する
・顧客は何に価値を感じるのか?
- 人間の欲求の本質
- 同じ属性でも状況で変わる

ジョブ(job)を妨げていることを探す切り口を理解する
・欲しい!でも買わない理由は?
・顧客は代わりに何をしている?
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■相手の立場をわかりながらアプローチする

[入社2年目女性営業Hのコメント]
新年のご挨拶で販社さんとお会いする中で、社へのアプローチの仕方や戦略の立て方の難しさを日々、実感しています。まずは、それぞれ担当者さんや所属する部署、会社全体のミッションや注力製品を知り、それとCACHATTOの販売を絡められないかを考えます。

[私のコメント]
その領域に来ましたね。そうです。皆さん、自分の仕事で活躍したいから協力してくれるわけです。上記にあるマーケティングの文言を、販社さんやお客さんに会う前に反芻する習慣にするといいかもしれませんね。

■対応のプライオリティはどう決める?

[営業ユニットリーダーIのコメント]
本日M証券の懸案共有を販社と行いました。M証券でも冗長構成(自動切替)についての不具合が起きていました。ここ1年でCACHATTOの冗長構成(自動切替も)を行う大企業が続出しています。このトラブルが起こると即大問題につながる可能性が高いので、冗長構成の品質を上げることも急務と感じます。

[私のコメント]
はい。重なって問題が起こるのは何かの知らせなのでしょう。しっかり対策を考えて実施してください>技術開発陣。そう、重なるトラブルは、対応プライオリティのヒントなのです。

■オリジナルストーリーは変えずに別な視点や切り口で再表現する

[入社4か月目のアメリカ国籍営業企画女性社員Mのコメント]
最近、T. Kingfisherという作家の童話短編集を読みました。クラシック童話(シンデレラ、赤ずきん、青ひげ等)を題材にしたものがほとんどで、読み始めてすぐには原作が分からないほどに上手に工夫されています。読み慣れているストーリーを新鮮な感覚で味わえる事で、身の回りも新鮮な目で見える気がします。

[私のコメント]
なるほど。面白そうですね。
映画もそうですが、ストーリーの視点を変えると新作になりますよね。音楽もアレンジでずいぶんと変わる。でも基本的な構成は同じ。つまり、自分の解釈を付け加えて表現すれば、それは無限に発展させられる。

■いつでも観ることができる≒永遠に観ない、期限の必要性

[入社1年目のフィリピン人国籍営業企画男性Jのコメント]
先週からNetflix を使っています。毎月クレジットカードで払 いたくないから、Pre-paid Netflixカードを買いました。色々なアメリカのテレビドラマがあるし、いっぱい映画やドキュメン タリーがあるし、すごく便利なアプリだと思います。しかし、海外のNetflix 比べて、日本のNetflix に見える動画が少ないのですが、今は日本のNetflixある動画はけっこう十分だとおもいます。だから、いいと思います。

[私のコメント]
ドラマを見たいと思ってたくさん録画してあるのですが、一度録画すると緊急性が下がり、永遠に観なくなるような気がします。そういう意味でいつでも観ることができるネットでのコンテンツって、なかなか観ることがないのです。期限があれば違うのでしょうけどね。

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