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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

リーダーがぶれると周りも不幸になる、では、ぶれないには?

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おはようございます。

雨の朝。渋谷のスタバからの朝メ。

===ほぼ毎朝エッセー===

□□3年後の自分から今を見る

「石の上にも三年」とはよく言ったものだと思います。

自分が大学時代に実験したことがありました。大学の卒業論文時期以外の3年間、徹底的に何かをやって一角のものになろうということです。具体的には、入学時には素人状態だったベースで、フュージョンを主体に演奏しようというテクニック主体のサークルに入りました。その後、どこまで演奏が上達するかを自分の身で試してみたのですね。

かなりの練習時間をつぎ込んで、3年後、それなりのレベルにまでいけました。このことから、本気で3年間取り組むと「何かになる」ということが体験できたのです。偉そうなことを言っていますが、それが学問でなかったのが玉に瑕ですね(笑)。

さて、その後四半世紀以上、社会人になり、海外とのJVビジネスやら、海外留学やら、工場勤務やら、そして、今には会社経営で15年目に入り、やはり重要と認識しているのが上記の言葉です。自分は仙人ではないので、途中で何度もやめて何度もあきらめて、失敗したことだらけです。いや、失敗を通じて、よりこの認識が高まったとも思います。

漫然と3年過ごすのではなく、「こうありたい」「こうしたい」と、心の中に描いて忘れない。その根っこはあまり表に出す必要ありません。ただ、その「意識」にはねちっこく執着するのです。そして、ひたすら目の前にやってくる課題に取り組む。全力で丁寧に。そうするとあるとき気が付くのです。「あれ、実現している!」と。それはストレートな実現ではなく、現実に即した、少しひねられた形で現実化します。

取り組み始めたときから自分も周りも徐々に変わり始めるのです。ところが、その変化が認識できるまでには3年スパンの時間がかかる。頑張って物事があまりに変わらないこと。「そんなはずでは」とか「恥ずかしい」と思います。だから意識自体を変えてしまいます。自分は意識通りにやれていると自分に嘘をつくようになる罠。このことに改めて気が付いたのが10年前に【朝メール】を始めたきっかけなのですね。2004年1月のことでした。

いいプロダクトであると信じるものが手元にあるのに売れない。売れば売るほど品質の悪さを露呈して、あちらこちらで火を噴く。火を噴くところにお金と人をつぎ込む。お客様からは不信感を持たれ、人間関係はおかしくなり、お金も自転車操業。

「何かがおかしい。おかしいのは自分の考えがぶれているせい?」

そう思って固定化した意識を表現する練習を始めたのです。意識そのものを表現するのではなく、その周辺を文章で表現することで、自分がぶれていないことを確認しているのです。リーダーがぶれると周りも不幸になります。ぶれないことを確認できたらあとは、目の前のことに集中するだけ。

ぶれないで続けていると、やはり3年スパンでは驚く程の変化をします。これが実感です。そして、今もこれを信じて改善しながら続けています。だから困った時には、3年後の自分から今の自分を見るのがいい判断基準。3年後の自分には嘘がつけませんから。結構単純な生き方だと思うのです。

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