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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

タヌキ寝入りなのに足に寝た子の靴が当たったと優先席で舌打ちするって…

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おはようございます。

梅雨の季節とは思えないさわやかな朝です。

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毎週日曜日に前住んでいた近所のジムに通うためにブルーラインに乗っています。
横浜市営地下鉄は、どの座席も優先席になっています。「全席優先席」
ホームページにも記載があります。引用してみましょう。

以下引用==>

全席優先席

平成15年12月1日より横浜市営地下鉄は「すべての座席を優先席」としています。
お年寄りやお体の不自由な方、妊娠されてる方、小さなお子様連れの方には、
ひとこと声をかけて席をお譲り下さい。
お客様同士のご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

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<==以上引用終り

とても理念の高い、人を信じたポリシーだと思うのです。

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とこが、実態はひどいものです。

お年寄りから子連れの人まで、かえって席が譲られないことを恐れて、
ホームのドアが開くと我先にと車両の中へと駆け込んできます。

見ているとタヌキ寝入りを決め込んでいる人もやたらと多いです。
いわゆる優先席に座っているという心の咎めからでしょうか。
実態を見ないようにしているのです。

一方、「席をゆずらなければ」と、何度も腰を上げかける女子中学生もいます。
この子は3度目に2歳くらいの寝た子供を抱えたお母さんに譲れました。
その隣には股を開いて寝たふりをしている35歳くらいの男性。
子供の靴が自分の足に当たったと舌打ちをしました。

どうして崇高な理念が実態に反映されないのでしょうか。
ちょっと虚しい気持ちになったりもします。

横浜市営地下鉄の全席優先には無理があるのでしょうか。

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「でもちょっと待て!」

そのように行動していることってないだろうか。人のフリ見て我がフリ直せですね。

考えてみると、都会には人が多いです。あまりに多いからかかわりすぎると疲れる。
それが故に、人を人としてみるのではなくて、景色としてみるようになります。

景色として見られているのであれば、自分に人格が無いように振舞えます。
いわゆる顔が無い状態。通りすがりである状態。

このときに、無責任な行動を取ることがあるのです。
「私だとわからないからいいや」みたいな。

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先日、斜め前の席が空いたので、隣にいた男性より先に自分が座りました。
「ちょっと疲れているからいいでしょ」そんな気持ちです。

そして、30分ほど経ったときにその男性が自分の隣に座ってきました。
それが、社内の同僚だと分かったときには、かなり恥ずかしかったです。
自分が自分らしい行動をとることをいつも意識していたらやっていなかったことですね。

人に気づかれなければ低い行動を取ってしまう。
そんな小さな乱暴の積み重ねが、崇高な理念ですら腐ったものにしてしまうわけです。

これを実体験。反省反省。世の中には偶然などない。つくづくそう思います。

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