今度こそ、やめたら負け、ゲームオーバー。ところが、不思議と楽観性は絶えません。
おはようございます。
最低気温マイナス1℃。
でも風が少ないため体感温度はそれほど低くありません。
少しずつ空気中に異物が漂い始めたか?たまに鼻水が出ます。
CACHATTOが満9歳になりました。今朝はそれについて。
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CACHATTOがデビューしたのは、2003年の1月29日。日経新聞で記事にしてもらった日をプレスリリースの日にしています。いわば誕生日、満9歳です。会社は2000年に創業したので、CACHATTOにたどり着くまで3年かかったことになります。
自分たちが開業当初トライしていたのは、インターネット上にメールを保管して、それを携帯電話でいつでもどこからでも見られるようにするサービスの事業化でした。今でこそネットでのメール保管は当たり前のように思われますが、当時は早すぎました。
不幸なことに、やっている本人たちは「こんなにいいものは無い」と、何かに憑かれたように頑張るのです。結果的にはシステム開発費は順調に使いきったものの、売り上げが全く立たずに大失敗をしたのです。大赤字を残しました。
通常ならここで「事業性無し」と判断されるところです。運が良かったのは、東レが当時は半分の株主だったことです。どうしても続けさせてもらいたいという、残り半分の株主であった自分の意志を尊重してくれました。素材で時間のかかる開発期間を体験している会社だからでしょう。
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失敗を猛省して、CACHATTOは、最初から売り上げが立つように考えて創りました。
お客さんになってもらえるかもしれないところに、アポを取って、会ってもらって、ヒアリングをするのです。ひたすらそれを繰り返す。200社やりました。するとこんなポイントが見つかります。
「こういうサービスならあったら使ってもいい。」
「この金額ならお金を払ってでも使ってもいい。」
このアプローチは、いわゆるB-to-B。考えてみたら、起業前まで東レ時代に自分が長年やってきたことは、まさにそういう開発です。結果的には、「会社のメールが携帯で安全にみられるもの」、「月額一人500円程度」という落とし所が出てきました。
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CACHATTOは独自の通信方法からして存在がユニークでした。いわゆる会社のファイアウォールを変更せずに使えるというもの。新しい概念がお客様に受け入れてもらえるのには時間がかかります。そんなこととは分からずに、「こんなにいいものは無い」と、何かに憑かれたように頑張るのです。何せ、今度こそ、やめたら負け、ゲームオーバーですし。ところが、不思議と楽観性は絶えません。
黒字化出来たのが2005年度末。CACHATTOが3歳になってからでした。その後は、月額500円相当のストックビジネスを根っこに、着実に成長させてもらっています。
この9年間、基本的にはやっていることは変わっていません。様々な環境、様々な端末、様々な機能。こういったことを矛盾無く開発し、販売し、サポートする。そのための業務は多岐にわたり、また、どんどんと深まっていきます。
CACHATTOにかかわる人たちは、社内外問わず皆で、お客様ニーズに応えようと、日々懸命に仕事をしています。未だに、リソースが足りない感もあります。それでも、必ず「それe-Jan」といい続けてもらえるものに到達できると信じて、創り込みを続けているのです。もしかして、その創り込みプロセス自体が「それe-Jan」と言ってもらえることなのかも知れません。新しい環境にどんどん適合できるわけですから。
いずれにせよ、とてもいい9歳が迎えられたと思います。ありがとうございます!