「皆が委縮しないで、のびのびと活躍している」理由がわかった
おはようございます。
雨は上がっていますが道は濡れていて心地よい靄(もや)が暗い空気を覆っています。その中をくぐるようにして歩くのも一興。湿った空気に漂う植物の匂いを感じる。こういう時になぜだか「生きているんだな」と思います。
今朝は、なぜだか当社で「メンバーが委縮しないで、のびのびと活躍している」ようになった理由について考察してみました。
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■個性が活躍する組織
「メンバーが委縮しないで、のびのびと活躍している」
これがe-Janという会社の一つの特徴である。そんなことが先日の飲み会でわかりました。
聞くと、委縮している人がいないのです。のびのびと仕事をして活躍しているのです。誰もが個性的。誰もが誇り高い。誰もがマイペース。そして、誰もが自信家。
まるで統制のとれていない組織に聞こえますよね。ところが、これできっちりと機能しています。いや、機能するなどというより、はるかに大きなパワーを出しています。
通常、このような個性を重視した組織を作ると、たいていは協調性がない、だらしのない集合体になってしまいます。自分たちも例外ではありません。創業当初からだいぶ失敗をしました。
それがどこかからか変わりました。変わって、そのコアがさらにより強まってきて今があるのです。
「何が違うのだろうか?」
ずっと考えていたところに、MBA後輩の大塚さんのブログ『Dr. Houseに学ぶDiscussionの真髄』を読んでいてふと思いつきます。
「あ、これかも!」
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■上下関係をなくすことで始まる健全な議論
大塚さんのブログから引用させてもらいましょう。
「強い個性」というと日本では「自分の見解を絶対に譲らない鼻っぱしが強い人」というイメージをもたれますが、ここでは(もちろんそれもありますが)生い立ち(育った家庭環境)、専門性、性格(優しさ・協調性など)を含めたその人にしかない組み合わせのことを指します。
そうですね。
個性的といえば「自分の見解を絶対に譲らない鼻っぱしが強い人」という現象になります。そして、見解を譲らない人たちのぶつかり合いになります。最近の国会答弁中継を小耳にはさむと、まさにその罠にはまっています。まるで議論ができていない。
そして次の文面で「なるほど!」となります。
私がこのドラマで一番面白いと思うのは、ハウス医師が部下達に自分を「ハウス」と呼び捨てにさせ、スッと同じレベルに降りてきてDiscussionを展開させることです。Discussion中に上下関係を作ってしまうと、良いアイディアが出てきません。部下にどんどん意見を出させはそれを否定し、また自分の見解も否定させてはアイディアを進化させる。そしてある程度に詰まったところでハウス医師が治療法を決断する。決断と同時に上下関係を一気に復活させ、従わせる。これを繰り返すことにより難病を解決していきます。
目標はあくまでも難病を解決すること。「自分の凄いところを見せよう」ではなく、それぞれの専門分野や個性を持ち寄り、時には激しく意見がぶつけ合いかりながらもお互いのスキルを尊重し、一人で考えてたら絶対に出てこないようなクリエイティブなアイディアをみんなでひねり出す。
そうなのですね。
個性的な集団はその目的が「自分の凄いところを見せよう」となりがちです。
ところが、その罠に陥らずに、上下関係を作らずに議論をする。Discussionをする。これができると、結果的には個性を活かした生産的なチームへと変質できます。
これ、まさに、うちの組織で創業当初からやろうとしていたことでした。
当社では上下関係なく議論をしています。それこそ新卒の人も中途の人も意見を徹底的に出し合いっています。そして、議論が出尽くすと物事を決めていくのです。
ちなみに、自分が「社長」とか「坂本社長」とか呼ばせずにいるのも偶然でした。社内では「シローさん」と呼んでくれています。「スッと同じレベルに降りる」ことの助けになっているでしょう。
ところが、それだけではうまくいかなかったのです。
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■日本語は上下関係がビルトインされている言語
大塚さんのブログにコメントをしたら次のような質問をもらいました。
Shiroさんのように数十人も部下がいらしゃると苦労が多いと思われます。特に日本語のように上下関係がBuilt inされている言語でやっているとこの降りてくるのと、上下関係を復活させるというメリハリが余計難しいのではと最近特に感じてしまいます。そんなことないですか?
「そんなこと、あります。あります。あります。」
この「シローさん」と呼んでもらっていたことに罠がありました。自分がそう呼んでもらうことによって、上下関係を心がけて排除していたのです。仲間意識も持ちたいと。
ところが、その結果「上下関係を復活させる」あたりに失敗していたのです。ゴルフで言えばスイングの後半です。
「個性を重視した組織で協調性がない、だらしのない集合体」を作ってしまったのです。それは、日本語は上限関係がビルトインされている言語だからです。その罠に逆にはまって、自分が上下関係を復活しそびれていたのです。
当初失敗していた理由が、だいぶ明確になってきました。
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■上下関係のない徹底的な議論後にディシジョンし続けた結果
個性を重視して議論を行う。議論が出尽くしたところで、上下関係を戻して物事を決める。ゴルフスイングの後半を意識した感覚です。
その徹底と継続が「メンバーが委縮しないで、のびのびと活躍している」ことへとつながったようです。
そしてそのスタイルはずいぶんと定着してきました。当社は、その文化としてのダイバーシティ(Diversity:多様性)を容認する柔軟性も会得しています。
一つのエビデンスだと思います。次の記事をご覧下さい。
これは営業部長推進のもと、@type という会社に、営業メンバーの求人広告を依頼しました。昨日上がってきた、そのインタビューのコメントと写真に、若手の意見が出ていて、その内容が頼もしかったので引用させてもらいます。本日公開予定です。(※@typeさん、写真と文面の引用お許しください。)
「スマートフォンやiPadを仕事で使いたい」というニーズは、最近ますます高まっています。
私も昨年、大塚製薬様への「CACHATTO」導入という大きなプロジェクトに携わりましたが、課題を一つひとつクリアして納品した製品を、実際に現場の皆さんが活用しているのを目にした時は、大きな喜びを感じました。
販売代理店と協働しながら進めていく営業なので、お問い合わせに正確にお応えしたり、積極的にコミュニケーションをとるなど、信頼関係作りには力を入れています。
引き合いの増加に伴って、一人ひとりの業務や責任も大きくなっていますが、忙しさの中にも温かい雰囲気のある職場なので、安心して働けると思います。
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私が所属するPRグループでは、自社サイトの更新やカタログ等のツール作成、イベント出展時のサポート等を行っています。まだ入社してから半年ですが、「CACHATTO」は日々の情報更新が追いつかないほど、ものすごいスピードで性能が向上しています。
この製品の魅力を多くの人に伝えるため、ツールの利用用途をしっかり営業メンバーから聞き、伝え方や見せ方を工夫しながら日々の仕事に取り組んでいます。
仕事中はみんな真剣そのものですが、堅苦しい雰囲気は一切ないのが、当社の良いところ。
ワイワイと意見を出しあいながら、協力して仕事を進めています。
新人でも提案がどんどんできる職場なので、働きがいがありますよ!
以上、 「皆が委縮しないで、のびのびと活躍している」理由でした!