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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

40代派遣技術者が社会問題化:あなただったらどうしますか?

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おはようございます。

やってきました。ニッポンの夏。梅雨明け後、暑くても爽快感のあった空が、昨日くらいから次第に、湿度の高い湿った空へと変化してきました。この湿度があってこそニッポンの夏です(汗)。

今朝は技術者派遣の現場からの実態について。昨晩は機会があり、IT業界で見られる技術者派遣が、なぜこれだけ多いのか、そして40代に見られる悲劇の実態についてヒアリングできました。

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■売上げが達成しやすいし利益が出せる

「会社としては売上げ達成できるし、利益が出せるんです。
 技術者派遣って、実はとても魅力的なんですよ。
 受け入れる会社としても、将来的なコミットメント無しで
 柔軟に開発パワーを調整できるわけです。」

技術者とはいっても、その内容は多岐にわたります。プログラマー、データエントリー、データパンチャー、テスター、ネットワーク管理者、ドキュメント作成者などなど。

それこそ、そこに人が必要だとなったときに、技術者派遣という仕組みがあれば、簡単に補充ができるわけです。その名簿を持っている会社に声がかかるのだと言います。

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■社員の管理が不要

「極端な話、新卒でも未経験者でも、とにかく契約して、
 それで外部に技術者として派遣すればいいわけです。
 するとお客さんが管理をしてくれるし、教育もしてくれる。
 本人のモチベーションが高ければ、それこそ手離れ良いわけですね。」

そういえば一度面接したことがあるな、と思いました。

知り合いの息子さんが派遣元の会社で行き先が見つからずにいました。息子さんの派遣実績のキャリアに穴が開いてしまうと、その後が良くないということで、面接をさせてもらったのです。

やってきたのは、自宅が事務所だという派遣会社の社長さんと当人です。面接をして、その単価をお聞きして、どうしてもその派遣会社を通す必然性が見つからず、お断りしました。

「受け入れるお客さんによってはこんなことまで言ってくれます。
 『あ、新人でも構わないからね。連れてきて。育てるからさぁ』と。
 景気がいいときの話ですが。

 複数名を派遣していれば、先輩が新人を育ててくれるなどという
 現象も発生しますね。」

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■40代技術者派遣者にでてくる顕著な傾向

「それは大変だ。やめた方がいいですよ。」

技術者派遣を長年やって、例えば、40代になって派遣元に帰ってきた人がいるとします。彼らにはある傾向が見られるといいます。それは、リスク要因を並べて「やらない」ことを正論化する、あるいは警告するというのです。

物事を決めるのは派遣された先の会社です。本人がモチベーション高く仕事に関わったとしても、長期的にはそのプロジェクトが無くなれば派遣元に戻される経験もします。必然的に「仕事は与えられるもの」という受動的姿勢を取らざるを得ません。

すると、精一杯できるアドバイスが上記のようなことになるのでしょう。

残業に関する考え方もゆがんできます。受け入れる会社としても、時間がかかったのなら仕方ないと、残業代は惜しみません。ゆっくり働けば、あるいはトラブルが発生すれば、それだけ長時間仕事をする、つまり、自分の収入が増えるという経験をします。

次第に、「残業は収入の手段、自分の時間は自分のものとして楽しむ」ようになるわけです。時間を切り売りしている、そんな受動的姿勢が凝り固まっていきます。

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■そして生まれる悲劇

技術は変化します。受動的な姿勢でいた人たちは、スキルアップも怠ってしまい、次第に派遣先から帰されてきます。長年、派遣先で頑張ってきた人たちの、新たな派遣先も見つからず、派遣元でも仕事が無いのです。

そのときに悲劇が生まれます。

派遣元の会社は、このように育ってしまった人たちをどうするのかと悩みます。派遣をされ続けた人は、「それは会社のせい」と、評論家的な立場を取ってしまいます。そもそも本人が帰属意識クライシスを起こしているわけですから。平行線です。

これが、技術者派遣という名のビジネスのダークサイド、多く見られる実態です。

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■ではどうするのか?

結果として自分は「自社の人を派遣には一切出さない」と決心しました。元々免許も無いので派遣に出したこともありませんが、ここは、決意としての言葉です。

受け入れ側としては、過去に自分たちも、営業支援や技術者派遣など、社外からの助けを借りていたことがあります。陣容が足りないから、リソースが足りないから、というのが理由です。

そのときは、会社としての「一体感」が欠如していること悩んでいました。それで、2005年から考えを変えます。「何が何でも自社でやる」というこだわりを持ち始めます。その形へと徐々に体制を変化させました。

今では日々、自社製品の開発を自社ンバーが全力を尽くしながらいます。元々目指していた「一体感」があります。忙しい人を見て、自分も忙しいけど、思わず助けの手を出してしまう。そんなことが毎日あちらこちらで観察されます。これはとても恵まれた環境です。

技術者派遣の実態をお聞きして、過去に自分たちで「一体感」が得られなかった理由もよく分かりました。ビジネスをやるからには、そこに必要な人的責任も負うということです。売上げや利益が出るからということで、安直に外部リソースに手を出さないという姿勢を保つことの大切さも学べました。ありがとうございます。

そして、もし、あなたが技術者派遣という範疇にあるのであれば、そして、スキルアップを是として、ハードワークを厭わないのであれば、自社製品やサービスでチャレンジしている会社を選ぶべきです。

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