高いストレス下で健康を保っている人々の知識2段階
凄い状況でもなぜだか元気でエネルギーを出し続ける人っていますよね。そして、そういう要素がかなりの場合、できるビジネスパーソンの基礎だったりします。
そこには2段階の知識があるといいようです。
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■第一段階目 (感情レベルでのプラス化)
「迷惑をかけられた」とか、「やってくれなかった」とかと、人に対して思っていることってありませんか?
人の記憶には、特にこれらの要素が残りやすいようです。そして、こういった記憶の中で生きていると感情レベルでのマイナスストレスがたまり、確実に不幸になります。
「まったく、あの人にはいつも迷惑ばかりかけられている」とか、「自分はこう思っているのになんで気づいてくれないんだろう」とか。そういうときは、ぐだぐだ考えるループにはまっていたりします。
これを修正する簡単な方法があります。これらの二つの要素が特に残りやすいということを知識として持ち、意識して、忘却してしまいがちな記憶の要素をあえて呼び戻すのです。
それには次の3つのことを考えます。
「その人が何をしてくれたのか」
「その人に何を返してあげたのか」
「その人にどんな迷惑をかけたのか」
いわゆる「内観(ないかん)」ですね。心が陥りやすいネガティブな考え方を補正するための、心のマッサージと言っても良いかもしれません。
なんだか理不尽なことを言われたなとか、腹が立ったようなときに、ちょっと止まって、1分ほど考えてみるのです。記憶のストックを補正するのです。最初は難しいですが、是非やってみてください。
するとたいてい、ほとんどのストレスは、自分の身勝手な記憶のバイアスにより、自分で勝手に発生させているという事実にハッと気がついたりします。「記憶にはバイアスがかかる」のだということを知るだけで、ストレスからはずいぶんと開放されます。対象相手のためではなく、自分のためになります。
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■第二段階目 (やる気の維持をさせる知識)
その次の段階のストレスコントロールがあります。やる気を継続的に高めているための姿勢とでもいうのでしょうか。「ハーディネス(hardiness)の定義」に「3C」というものがあるようで、それがよく説明をしてくれるので転記しておきます。
『ハーディネス(hardiness)の定義』
「高いストレス下で健康を保っている人々が持っている性格特性」(Kobasa.1979)関与(commitment):自分自身や人生の様々な状況に自分を充分関わらせている傾向
統制感(control):責任感も含め、自分が出来事の推移に対して一定範囲の影響を及ぼすことができると信じ行動する傾向
挑戦(challenge):安定性よりも変化が人生の標準であり、成長の機会と捉える傾向
物事に自分が関与してコントロールしていると信じ、新しいことを成長の機会として能動的にとらえるという姿勢ですね。これを知識として持ち、意識することで、やる気が維持できます。やる気があるのであれば、ストレスはエネルギーに変えることすらできるのではないでしょうか。
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これら2段階の知識によって、感情レベルでプラスになり、そして、その後のいわゆる「やる気」を継続的に出していくことができます。
自分も第一段階目のずれに気がつかずに第二段階目を頑張ってしまうケースもあります。ただ、これは根っこのボタンを掛け違えているので、人から見るとうさんくさく見えたりします。ハングリー精神を基礎に頑張る人などにもそういう匂いが感じられるわけなのです。
高いストレス下で健康を保っている人々はこういったことを知識あるいは本能として持っているのでしょうね。知っておいて損は無いものだと思い、記載しました。