お客様に受け入れてもらうステップ:最後は宗教的信奉者
★「特に知らないよ」という他人状態から、最後には宗教的信奉者にまでなってくれるお客様、ありがたいですよね。そのステップについてまとめた本がありました。
【朝メール】20070129より__
===ほぼ毎朝エッセー===
□□顧客育成のプロセス
製品の方向付けのヒントをもらおうと立ち読みしていて買いました。『売り方から考えるヒット商品プラン』末吉孝生著。SWOT分析から様々なチャートがこぎれいに並んでいて頭の整理にいいかと手に入れたのですが、中身を読んでいると意外と面白いです。今朝はそのなかから。
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米国の商品別生涯リピート数という調査があるようです。生涯いくつ買うかというものですが、その数を見ると驚きです。
==以下数字引用==
==以上引用終わり==
歯ブラシよりもジーンズを沢山買うとか、未だにそんなにタバコを吸うのかななど、その数字の正否やアメリカ人の生活パターンは別な議論にゆずるとして、生涯というスパンでみればものすごい数の利用をしていることに驚きます。
時間軸を長くみれば、そこには大きな市場があるということです。そして、ロイヤルな顧客へと発展していくのには、次のステップで変わっていくというのです。
未知客 suspect (まだ商品を知らない)
↓
見込客 prospect (知っているだけ)
↓
試用客 trial buyer (使ってみた)
↓
継続客 repeat buyer (何度か使っているけどね、他の商品でもいいの)
↓
愛用客 customer (いいから何度も使っている)
↓
信奉客 advocate (絶対この商品じゃないといや)
そして、それぞれの段階にある心理的特徴は次のように変わっていくそうです。
未知客: とくになし
↓
見込客: 関心印象
↓
試用客: 期待挑戦
↓
継続客: 不安と不足
↓
愛用客: 安心と信頼
↓
信奉客: 宗教的感覚
おお、『宗教的感覚』にまでなるのですね。確かにAppleやSonyにそういう信奉客って多いですよね。さて、これを自分達の製品、CACHATTOで考えるとどうなるのでしょうか?
■未知客: とくになし
この部分になるべく広く伝えるというのが広報宣伝活動+セミナーや訪問ですね。テレアポやお客様への紹介を含めて広く当たる必要がある部分です。
■見込客: 関心印象
説明をしたりホームページをみてくれたりすると見込み客になってくれるわけですけど、ここから一歩を踏み出すときに価格や効果がとても気になると思います。ハードルを低く問い合わせしてもらう必要があります。
■試用客: 期待挑戦
いわゆるデモ設置とか小規模長期テストという状態でしょうか。評価にもエネルギーが必要です。関心レベルを充分に高めることに成功すれば、その勢いのままに次のステップに行ってもらえます。
■継続客: 不安と不足
ところがしばらく運用すると、「はたしてCACHATTOでよかったのだろうか」という不安と不足に疑問を持つようになります。当面入れ替えるのも面倒だから特にすぐに切れてしまうわけではないですが、バージョンアップや機能追加を積極的に進めていかないとここにとどまってしまう危険性があり、あるとき突然「解約します」となります。採用してくれているところこそケアが必要ということでしょうか。
■愛用客: 安心と信頼
採用事例に載ってくれる、毎年保守を更新してくれる、こういったことができると、安心と信頼を勝ち得た段階になっているといえます。特に、トラブルへの対処をいくつか一緒に乗り越えていった場合などに、こういった信頼感にまで発展することがあるようです。
■信奉客: 宗教的感覚
さて、はたしてCACHATTOにここまでのお客様がいるかどうか、そもそも自分達にCACHATTOを宗教的感覚で好きになってもらおうという努力ができていて、それが伝わっているだろうかという点、まだまだだと感じました。
決して、売れたからといって安心できることではないことがよくわかります。『売ってしまったら勝ち』といった、その場限りのビジネスではないのです。
製品を充実させる、気の利いた機能を増やす、手放せないものにまで発展させる、こういったことがとても重要だということも再認識しました。製品をどのように発展させていくか、これには知恵を絞らなければいけません。
★先日行ったセミナーで撮影したものです。iPhone+CACHATTOで、社内情報を操作する様子の動画です。