オルタナティブ・ブログ > 坂本史郎の【朝メール】より >

ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

スマートフォン進化論

»

★弊社では、週1で各担当者が自分の業務から学んでいることを教えあう、CACHATTO Lecture を開催しています。iPhoneのアプリを書画カメラでプロジェクターに映し出してデモしました。当日、若手に一番受けたのは、Shazamという音楽の一部から、そのタイトルとアーティストを検索できるというアプリでした。

==

【朝メール】20090826より__

□□スマートフォン進化論

日本の携帯電話はインターネットメールとウェブに適応したi-modeが1999年に出されて以来、様々な機能を追加してきました。通話機能に加えてインターネット機能が追加されたことが革命的だったわけですが、その後、世界標準とは異なりながらも独自に機能追加がされてきました。

早い段階からJavaアプリでプログラム開発をサードパーティで実施できるようにし、さらには、カメラやらコンパス、GPS、加速度センサーなどを実装しながら、ICカードによる金銭の取り扱いまでも実現してしまいます。これらの多機能なものを、それぞれ、別なメーカーがそれぞれ多数の機種を半年に一度更新しながら開発してきました。開発負担も大きいのでしょう。携帯電話開発から撤退したメーカーも多数ありました。

それぞれの要素機能をリストアップしてみると次のようになります。

[日本発]
・電話
・ウェブ
・メール 送受信
・音声入力
・音声出力
・画面出力(大型液晶)
・カメラ(画面入力)
・地磁気センサー (方角)
・GPS (緯度経度測定)
・加速度センサー (傾き、動き)
・Bluetooth
・ICカード互換
・ワンセグ
・防水

かなりスマートに進化を続けてきました。そこに使い勝手を追求するように文字の予測変換なども充実され、ユーザーは1年から2年に一度、携帯電話を変更することが、それなりの楽しみになっていたという10年でした。日本の10キーで完成されている使い心地などを以って、これが本当のスマートフォンだと考える人もいます。

さて、ほぼ5年遅れで始まったアメリカ発のスマートフォンについてはどうでしょうか。例にiPhoneを挙げると、要素機能としては、上記のリストに対して、無いものが 「ICカード互換」「防水」「ワンセグ」、新たに加わったものとしては、「マルチタッチスクリーン」と「WiFi 経由アドホック」くらいのものです。

両スマートフォン陣営は要素技術としては殆ど同じものであるのに、方や『多品種少量生産+カスタマイズソフト』となり、もう一方は『少品種大量生産+大量の標準ソフト』という図式になっています。世界中の細かいニーズに安価に応えていくというスキームを成立させているということでは、明らかにアメリカ発の方がスマートです。

[アメリカ発(iPhone)]
・電話
・ウェブ
・メール 送受信
・音声入力
・音声出力
・画面出力(大型液晶)
・カメラ(画面入力)
・地磁気センサー (方角)
・GPS (緯度経度測定)
・加速度センサー (傾き、動き)
・Bluetooth
・マルチタッチスクリーン
・WiFi経由アドホック

今後は、これらの同じような要素技術を網羅的に搭載した端末が次々と出てきます。逆に言うと、その要素技術は年にひとつくらい新しいものが追加されながら、様々なモデルが、似たような組み合わせを競い合っていきます。

[今後出てくるであろう全部のせフォン]
・電話
・ウェブ
・メール 送受信
・音声入力
・音声出力
・画面出力(大型液晶)
・カメラ(画面入力)
・地磁気センサー (方角)
・GPS (緯度経度測定)
・加速度センサー (傾き、動き)
・Bluetooth
・マルチタッチスクリーン
・WiFi経由アドホック
・ICカード互換
・ワンセグ
・防水

今日のLectureではiPhoneの様々なソフトを実際に使いながら、これらの要素機能がそれぞれにどのように使われているかということを考える場にしたいと思っています。

==

★最近、HT03A (Google Phone) android環境での開発をみていると、ソフトの載せ替えが、ますますハードから独立して、スムーズに行えるようになってきています。コンセプトの継承であることが強く感じられます。骨太なコンセプトを創りだすことが我々のミッションです。

Comment(0)