オルタナティブ・ブログ > 椎野磨美の観察日記 ~感性と審美眼を磨こう~ >

組織開発・人財開発・IT・ビジネスについて、日々、感じたことをつづります。

父が教えてくれたこと:人生に『たら』と『れば』はない

»

今日は、始めに、2つの質問について考えていただきたいと思います。

【問1】*外出自粛以前を想定して考えてください。
通勤経路で問題が発生し、普段利用している経路が使えなくなりました。あなたは、どうしますか?

A:会社に到着するために、別の経路や代替手段を考える

B:なぜ、その問題が発生したのか、原因を考える

C:その他

【問2】
期末まで残り3か月の時点で、チーム予算が未達の状態です。
チームメンバーのうち5名は個人予算を達成していますが、残り2名は個人予算を達成していません。
あなたがチームのマネージャーだった場合、どうしますか?

考える『方向』と『順番』

問題が発生したとき、あなたが最初に考えることは何ですか?問題を引き起こしている「原因」を追究しますか?それとも、まず「目的」を達成することを考えますか?

このような問いかけをすると、「目的を達成するためには、問題を引き起こした原因を最初に追及する必要があるのではありませんか?」と質問されたり、「目的や問題の種類によって、順番が異なります」と回答されたりします。

コメント 2020-05-04 101837.png

では、【問1】を思い出してみてください。通勤経路で問題が発生した場合、「なぜ、その問題が発生したのか?」と原因追究するよりも、「どうしたら目的地に到達できるか?」を考える方の方が多いのではないでしょうか?

【問2】については、どうでしょうか?個人予算が未達の2名の原因分析を先にしますか?それとも、チームとして達成するために、何ができるか?を先に考えますか?

【問2】は、私の実体験なのですが、個人予算を達成している5名の方が営業能力が高いと考えたマネージャーは、5名に対して追加で契約をとってくるように指示を出しました。

では、いつ、原因を振り返るのか?それは、チームの予算が達成した後でした。チーム予算が達成した後、2名に対する原因分析(例:戦略やアクションの振り返り)をおこないました。

私は、この実体験から考える『方向』と『順番』を変えることで、目的達成のスピードが変わるということを学び、それまで以上に、考える『方向』と『順番』を意識するようになりました。

人生に『たら』と『れば』はない

今、TVのワイドショーやSNSを見ていると、原因追及型の発言が多く目に入ります。そのたびに考えるのは、考える『方向』と『順番』を変えてみたらいいのではないか?ということです。

私たちの人生は、選択の連続です。食事のメニューを選ぶような日々の選択から、受験や就職のような人生の中で数回程度の選択まで、さまざまな種類の選択があります。

選択や決断に関して、父が口癖のように、何度も伝えていたのは「人生に「たら」と「れば」はない」という言葉でした。

「自分が望まない結果に直面すると、「あの時、別の選択をしていたら」とか「こうしていれば」と考えがちになる。その時点で、望まない結果だとしても、人生に「たら」と「れば」ない。全ては、自分の選択の結果だから、何かが起こったら、その先を考え、自分の納得のいく結果を手に入れてから振り返りなさい。今、目の前で見ている結果は、人生の1つの通過点にすぎない」と伝えてくれていました。

今の私の目標は「行きたい時、行きたい場所に、自由に行けること」

この目標を達成するためには、自分ができる最大限の時間を家で過ごすことです。人生に「たら」と「れば」はないので、考える『方向』と『順番』を意識し、「目的達成」思考でいきたいと思います。

★今までの「父が教えてくれたこと」はこちら★

父が教えてくれたこと:『受け入れる』ということ

父が教えてくれたこと:視点・視野・視座を変える習慣(上司に評価されたい欲を捨てると判断に悩まない)

父が教えてくれたこと:『断る』ことは『判断する』こと

Comment(0)