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新型コロナウイルス報道から考える『聴く力』と『決める力』

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言葉は、聴く側の『聴く力』で解釈が変わる

昨年秋、【城山ダムの緊急放流】報道で起こった「不安」と「怒り」(「なぜ?」と感じたら、正確な情報を収集する習慣)にも書いたのですが、報道されている『言葉』だけを切り取ると、誤った意味づけが起きたり、『不安』や『怒り』が必要以上に増幅されりすることがあります。

私たちは、何かを判断する時、望まない結果にならないように、情報を集めたり、経験を元に類推したりしています。なかには、情報に頼らず、勘で決めるという方もいらっしゃるかもしれませんが、経験による判断が難しい場合、できるだけ多くの情報を集めようとされる方のほうが多いのではないでしょうか?

情報を集める際、誰から、どこから、どの範囲で集めるかが重要であることはもちろんですが、それ以上に重要なのは、「事実」を見極める力が必要だと感じています。私が考える「事実」を見極める力とは、情報に含まれたバイアスやノイズを見つけ出す力のことです。

情報が誰かに伝えられる時、伝える人の判断や、こうあって欲しいという願望や、こうあるべきという思いが無意識に加えられ、事実が誇張されたり、実態とはかけ離れたりしてしまうことがあります。また、伝えられた情報が「事実」であっても、解釈は人によって異なります。例えば、〇名、〇%と訊いて、それを多いと感じるか、少ないと感じるか、その感覚は人によって異なります。

つまり、言葉は、聴く側が解釈するので、同じ言葉で伝えたとしても、聴く側の『聴く力』によって、解釈が変わってしまうということです。そして、この解釈の違いによって、意図しない誤解や混乱が発生し、事態をより複雑にしてしまいます。

そのような事態に振り回されず、決断の質を上げるために、以下の①~④を意識しています。

① 何が「望ましい結果」なのかを言葉化する

② 複数の専門家から情報を集め、参考にする

③ 事実をもとに、自分が今できることをする

④ 状況の変化に応じて、自分の行動を変える

併せて、①~④を実行する際、リスク(risk)と脅威(danger)を分けることを意識しています。リスクは、リスク管理という言葉があるように、事前に人が認識してコントロールできれば多くは回避可能な危険ですが、脅威は、事前予測やコントロールが不能な危険です。

新型コロナウィルスが発生したダイヤモンド・プリンセス号に入るということは、何が起こるか分からない、事前予測やコントロールが不能な脅威(danger)の中に入るということであり、例えるなら、未開のジャングルに入っていくようなものだと思います。

前例のない予測不能な脅威(danger)が発生している時は、未開のジャングルを進んでいく自分の姿を想像してほしいと思っています。未開のジャングルを進み、想定外のことが次々と起きている状況で、「もし、あの時〇〇していたら」とか「もし、あの時〇〇していれば」と、過去の選択に後戻りしている時間はないはずです。できるだけ速く、安心・安全の場所に到達することだけを考えて行動するのではないでしょうか?

このような非常事態だからこそ、過去の選択に後戻りして考えるより先に、これからどうするか、未来に向かってできることを考えていきたいと思います。
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【再掲】人生は、選択の積み重ねでできている。人生に「たら」と「れば」はない

この言葉は、幼い時から、折にふれ、何度も何度も、父が私に伝えてきた言葉の1つです。

毎日の食事のような日々の小さな選択から、進学や結婚のような人生の岐路となる大きな選択まで、すべての選択において、1つ1つの選択を大事にする(最善の選択をする)ように育てられました。

冒頭の、人生に「たら」と「れば」はない。の意味は、「常に最善の選択をしているのだから、選択後に望まない結果になったとしても、「もし、あの時〇〇していたら」とか「もし、あの時〇〇していれば」と過去の選択に後戻りして考えてはいけない。これからどうするか、未来に向かってできることを考えなさい。という意味になります。

改めて振り返ってみると、父が教えてくれていたことの多くは、自分で決める(自分で考え、自分で選択する)ための判断軸をもつことの大切さを伝えてくれていたように思います。

父が教えてくれたこと:判断スピードを上げるコツ

父が教えてくれたこと:視点・視野・視座を変える習慣(上司に評価されたい欲を捨てると判断に悩まない)

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