【年末年始ブックマラソン】『今日もていねいに。』
ブックマラソン三日目。
『今日もていねいに。』
この本は、自分で買った本ではなく、ブクブク交換で小川晋平さんにいただいたもの。
こういう出会い方をした本には、ちょっと運命感じてしまったりします。
さて、本題。
『暮らしの手帖』編集長の松浦弥太郎さんが、日頃の生活で心がけていることを教えてくれています。
ざっと読ませていただいた印象では、禅のお坊さんのように達観されていて、それでいて人生の楽しみはしっかりと、でもやっぱりかなり哲学的な方という感じを受けました。
世間(というか自分のまわり)には、そんな人っていそうでいないので、非常に興味深いですね。
しかしとにかく耳の痛い本ですね。
自分が「わかっちゃいるけどずーっと逃げてること」「意識さえしてなかったけど41歳の人間としてこれマストだろということ」がずらりと並びます。
語り口がやわらかなだけに余計きっついです。
もちろん、松浦さんの書かれていることだけが正解ではないと思うし、そこまで自分を卑下するわけでもないのですが、かなり刺さります。
現に、「いさぎよく謝る」という項を読みながら、朝一カミサンと口喧嘩してたり、もう自分でも笑っちゃうほど低レベルですけどね。
まぁ、それは置いておいて、いつものように気になるフレーズを引用してみます。
・楽しみは、発見するもの。よろこびは、工夫から生まれると僕は信じています。
・ほかの道、別のやり方を考えることは、今の自分を否定すること。自己否定というと暗い言葉だと感じるかもしれませんが、これこそ新しい自分を見つける近道です。
・どうやら人には、できなかったことを「なかったこと」」にしてしまう心の作用があるようで、へたをすると、できなかったことを忘れる努力をしかねません。そこで、「やりたいけれど、できてないんだ」と確認することがかなめとなります。
・世界のすべてにかかわる土台とは、清潔感だと思います。
・人生で何をしたかは、どんな仕事をしてどんなものを作ったかでは決まりません。大切なのは、どれだけ人に与えたかということ。
・照れくささをごくりと飲み込んで、一歩だけ前に出る。すると世界は変わります。一線を越えたコミュニケーションが芽生えた日、人はあたたかく過ごせます。
・その人と付き合うとは、その人を100パーセント受け入れること。だったらその人の嘘も、嘘をつかなくてはいけない理由も、まるごと引き受けようと思うのです。
・僕ときたら、(本を)読んだあと、あらすじを忘れてしまうこともしばしばです。読み終わったあとの記憶や、書かれていた内容はどうでもよく、読書の楽しみは「読んでいる時間そのもの」にあると感じているから。
・まったく変わりがなくきれいなままでも、(ものに)さわるとさわらないとでは大きな差が出てきます。さわったことで、あたかも命の吐息がふきかかったがごとく、そのものが少し元気になるのです。
この他にも印象に残っている項がたくさんあるのですが、例えば「選ぶ訓練」について。松浦さんは何でも選択するのが速いようなのですが、これはお母様が昔から訓練してくれたもののようなんですね。
異口同音のことをいろんな方から聞きます。聞きません?また、それによって直観力も備わってくるとか。
また、麻雀の生ける伝説、桜井章一さんについてもおもしろいことを聞いたことがあります。予知能力を鍛えているのだそうです。次に何の牌が来るかを真剣に予知する能力を磨くことで、圧倒的な勝率をキープしている!
信じられますか?
わたくしも最初は冗談と思ったのですが、そもそも人間なんて生きていること自体不思議の塊なわけで、直感も予知能力も人間の能力としてはもともと備わっていたものなんじゃないかと最近考えています。
そういう、ちょっとスピリチュアルかなと思われることも含めて、人生半ば過ぎの男にとっては、いい感じの整理整頓がさせてもらえる本だと思いました。
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明日はこの本にします。
ついにキターーー!(笑)
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