【試してみた】ネットで注文して地元の本屋さんで受け取る「e-hon」が泣けるサービスだった件
不躾にお聞きしますが、あなたは本をどこで買っていますか?
オルタナブログをご覧になる方は、ネットに明るい方だと思いますので、アマゾンはじめ各種ネットショップで購入される方も多いと思います。
わたくしも実際アマゾン率高いです。
最近、あるお友達にそのあたりをお聞きしたら、「ポイントがあったら楽天ブックス、でも品揃えと出荷スピードを必要とするときはアマゾンで。」「本屋さんは9割立ち読み目的、買うのは図書カード持ってるときくらい。」という感じなのだそうです。
こういうスタンスの方、結構多そうですよね。
しかし、出版業界全体で見てみますと、まだまだネット書店は5%。残りの95%はリアル書店で本は売れているのだとか。
とはいえ、ネットショップの便利さは一度使うと病みつきです。このままですと、リアル書店さんはどんどん減る一方でしょう。
うーん、減ったら困っちゃうなぁ。本屋さんというのは、一番身近な文化の砦みたいなもので、それが次々と姿を消してゆくのは、なんとも寂しいというか、いたたまれない気分になります。
さて、わたくし最近初めて知ったのですが、こういった状況の中で、ITを最大限利用しつつ、いわゆる地元の本屋さんにも儲けてもらうという、すばらしいシステムがあったのです。
それが、「全国書店ネットワーク オンライン書店e-hon」です。
運営しているのは、「取次」と呼ばれる問屋さんの大手、トーハン。彼らのお客様である、全国の書店さんと提携して、「ネットで頼んで最寄りの書店で受け取る」仕組みを作ったんですね。
驚くことに(というか知らなくてお恥ずかしいことに)2000年からスタートしているので、もう12年目ということになります。
受け取れる書店さんは全国で約2900店、会員さんは100万人もいるそうで、アマゾンのように一般ユーザーのレビューではなく、書店員さんのオススメというスタンス(POPの延長ですよね)でのレビューをアップし続けているなど、ユニークな機能を備えています。
わたくしの新刊もありましたw。
>>「好きな人、いい仕事だけを引き寄せる!営業いらずのソーシャルメディア人脈術」
利用するにはもちろん登録が必要ですが、最初からクレジットカード登録などは必要ありません。書店さんで受け取るのがデフォルトですので、普通に本を買うようにニコニコ現金払いすればいいワケですね。
↑これ、登録画面の下のほうなんですが、「My書店登録」というのがあります。これがこのシステムのキモです。
全国の書店さんの中(自社でネットショップも持っているような大手チェーンは加盟していません)から、最寄りの書店さんを選ぶのですが、その設定をした書店さんに注文した本が届けられます。
渋谷はこの7店舗。
とりあえず一番近い大盛堂さんを選んで、拙著を注文してみます。
すると、最後に受け取り&支払い方法の選択画面に遷移します。
そう、他のネット書店のように、宅配も可能なんです。
ここからが泣けます。
宅配を選択(つまり書店さんはノータッチ)しても、先ほど設定した「My書店」に、マージンが落ちるのです。
ですから、こんなユーザーさんもいらっしゃるそうです。
「本の注文は全部宅配で済ますけれど、My書店は故郷のつぶれて欲しくない馴染みの本屋さんに設定して、少しでも応援!」
・・・また泣いちゃった。(TOT)
そう、例えば震災後に新規出店をして話題になった、岩手県の大槌町のこの書店さんを東京から密かに支援することもできてしまうのです。
e-honさん、やるなぁ。
最近は、いろんな業界で「問屋」さんの存在価値が疑問視されていますが、こういう取り組みはもっと広く知られて欲しいなぁと思う次第です。
>>e-hon
(追伸 6/6)ブロガーさん向けに続きの記事を書きました。
(追伸その2)My書店さんを岩手県大槌町の一頁堂さんに変更しました。